北村正裕BLOG

【北村正裕のナンセンスダイアリー】童話作家&シンガーソングライター、北村正裕のブログです。 執筆情報用ホームページ(童話作家・北村正裕のナンセンスの部屋) http://masahirokitamura.my.coocan.jp/ と、音楽情報用HP(北村正裕アート空間) http://masahirokitamura.art.coocan.jp/ もよろしく。 ツイッターアカウントは「@masahirokitamra」です。

浅草の工事現場で凌雲閣の基礎遺構発掘

2月15日、北村正裕の新作物語『占い師の別館』(Kindle版)
https://www.amazon.co.jp/dp/B079TRP714
のAmazon キンドルストアでの販売が始まりましたが、この物語の中には、東京大空襲で倒壊した浅草凌雲閣について語られる場面があります。その『占い師の別館』電子出版の直前に、浅草の工事現場での凌雲閣の基礎(土台)部分とみられる遺構が発見されたという報道が流れたのは、まったくの偶然、奇遇だと思います。
朝日新聞の記事
https://www.asahi.com/articles/ASL2G44NGL2GUTIL019.html
は、ちょうど、上記電子出版と同じ2月15日でしたが、東京新聞の記事
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201802/CK2018021002000137.html
は、2月10日付となっています。

浅草凌雲閣の倒壊は、例えば、アニメ版「こち亀」第214話「十二階で逢いませう」の背景となっており、これを見て以来、気になっていたのですが、昨年2月に電子出版した創作物語『8月のメリーゴーランド』(Kindle版)の中では、登場人物が、そのアニメ版「こち亀」の「十二階で逢いませう」について、そして、パチンコ店の入り口にある凌雲閣の記念碑について語るシーンをいれ、また、昨年は、関東大震災の起こった9月1日に、その浅草凌雲閣の記念碑の写真(2017.8.20撮影)をツイッターに投稿もしました。
https://twitter.com/masahirokitamra/status/903536281484902401

今回、『占い師の別館』の中では、「こち亀」の話は出てきませんが、またしても、浅草凌雲閣の倒壊の話を登場させてしまったのは、アニメ版「こち亀」に限らず、浅草に関するの魅力ある芸術や、街そのものの不思議な味が関係しているのだと思います。

今回の遺構発見に関しては、すでに、SNSで話題になっており、例えば、小中千昭さんが、ツイッターで、詳しくリポートしてくれています。
https://twitter.com/yamaki_nyx/status/962663983038656512
また、インスタグラムには、Tokyo Japan jpさんが「発掘」現場の写真を投稿されています。
https://www.instagram.com/p/BfNx-jcB2SV/

そして、僕は、今日、2月17日、ようやく、現地に行ってきました。15日の朝日新聞記事にあるように、すでに、遺構の煉瓦(レンガ)はなくなっていましたが、工事現場を囲む柵の外には、凌雲閣の絵が掲げられていて、現地を確認できました。記念碑があるパチンコ店の西側の路地をはいってすぐの右側。つまり、パチンコ店のすぐ北側で、花やしきからは、ひさご通りをはさんで、ほとんど西側の隣といった位置でした。

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浅草凌雲閣の遺構が発見された工事現場。凌雲閣の絵も掲げられていました。18.2.17撮影。

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花やしき笑運閣門前付近から凌雲閣の記念日があるパチンコ店方向を望む。18.2.17撮影。
浅草凌雲閣の遺構が見つかった工事現場は正面、ひさご通りの向こう側あたり。


〔Amazon著者(北村正裕)ページ〕
https://www.amazon.co.jp/-/e/B00BB4R4V2

〔関連ツイート〕
https://twitter.com/masahirokitamra/status/964471243977105408

〔関連インスタグラム投稿〕
https://www.instagram.com/p/BfQhmqMB5zr/

〔北村正裕ホームページ〕
http://masahirokitamura.my.coocan.jp/

フリースクール&無料学習支援ボランティア

現在、仕事のスケジュールが空いている時期を利用してボランティアとして参加している教育関係の二つの団体を紹介します。
ひとつは、フリースクール、東京シューレ。東京シューレは、不登校の子どもたちの居場所、学びの場として、1985624日に設立されたフリースクールですが、当時、その設立趣旨に賛同した僕は、塾の教師を始めてまもない時期でしたが、設立直後の同年72日に見学させてもらい、そのときの見学記が、「東京シューレ通信」第1号に掲載されています。

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東京シューレ王子に保管されている85年の「東京シューレ通信」第1号(18.1.23撮影)

僕の創作物語『何もない遊園地』(Kindle版、2013年版&2017年改訂版)の第1話「探偵の部屋」のイメージには、85年に見学させていただいた東京シューレのイメージが色濃く反映されていると、自分自身で思っています。
当時は東十条駅近くにあった建物の一室を借りてのスタートでしたが、王子駅近くの独自の建物に移転した現在の東京シューレの室内には、すでに300号を突破した「東京シューレ通信」がすべて保存されており、僕の「東京シューレ見学記」が掲載されている第1号も保管されています。
東京シューレ創設者の奥地圭子さんは、今でもお元気で、東京シューレやフリースクール全国ネットワークなどで精力的に活動されていて、最近では、マスコミへの登場機会も多くなっているので、ご存じの方も多いと思います。
東京シューレのホームページは
http://www.shure.or.jp/
です。

もうひとつは、東京、豊島区で、経済事情で塾に通えない子どもたちの無料学習支援などをする地域のボランティア団体です。団体名はクローバーといいますが、池袋にある東京パブリック法律事務所の弁護士さんなどの地域の社会人ボランティアと大学生ボランティアが豊島区の施設を使って活動しています。「豊島子どもWAKUWAKUネットワーク」というNPO法人と連携して活動していますが、「豊島子どもWAKUWAKUネットワーク」や、それと連携して活動している「子ども食堂」については、マスコミでも取り上げられる機会が多くなっているようです。
クローバーのホームページは
http://clovertoshima.wixsite.com/toshimaku-clover
豊島子どもWAKUWAKUネットワークのホームページは
https://toshimawakuwaku.com/
です。

僕の場合は、現在、予備校講師の仕事の他、音楽活動などの時間も確保していきたいので、ボランティア活動にあてることができる時間は限られてしまいますが、参加している多くのボランティアの人たちが、同じように、時間のとれるときに参加して、全体で活動を維持しています。設立から30年以上になる東京シューレの場合は、NPO法人化もされ、OB、OGもスタッフに加わり、現在では全国的な認知度も高いですが、比較的新しい任意団体でボランティアだけで運営する団体の場合は、参加できる人が参加できるときだけでも参加して全体の活動を維持していかないといけません。ボランティアに参加することは、それ自体、とてもいい勉強になると思います。

〔北村正裕ホームページ〕
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〔ツイッター〕
https://twitter.com/masahirokitamra

動画『新世界交響曲の幻影』使用音源と他の録音CD比較・聴き比べ

映像作品『新世界交響曲の幻影-Dream in Dvorak"From The New World"』を制作し、YouTubeで公開しました。
https://youtu.be/kohMN_iNxEo

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これは、ドヴォルザーク作曲交響曲第9番「新世界より」第2楽章の自分自身の解釈を自分で書いた絵を組み合わせて作った映像で表現したものですが、使用した音源は、カラヤン指揮、ベルリンフィルによる1964年の録音(ドイツグラモフォンレーベルの音源)です。この曲の音源としては、このカラヤンの1964年の録音以外にも、クーベリック指揮ベルリンフィルによる1973年録音の名盤があり、この両者は、どちらも甲乙つけがたい名演だと思い、特に、ゆったりとしたテンポでじっくりと聴かせてくれるという点では、むしろ、クーベリック盤のほうがさらに秀逸と言ってもよいくらいだと思いますが、今回、1964年録音のカラヤン盤の音源を使用したのは、これが、録音から50年経過して著作隣接権が切れているのに対して、1973年録音のクーベリック盤の音源については、まだ、録音から50年が経過していないという理由からです。
そのクーベリック盤と、今回の動画で使用した1964年カラヤン盤や、その他の録音との比較(聴き比べ)について、少し書いておきます。なお、時間表示は、今回の動画『新世界交響曲の幻影-Dream in Dvorak"From The New World"』の時間表示を記します。これは、冒頭に3~4秒程度のタイトル画面の時間があるため、CDの時間表示との間に数秒程度の誤差があることにご注意ください。
「新世界より」第2楽章の色々な録音を聴いてみると、まず、今回の動画の2分50秒くらいのところに現れるティンパニを伴った音の音量に大きな違いがあり、ここのところで好みが分かれてしまいます。具体的に言うと、この部分、確かに、楽譜にはフォルテシモの記号がありますが、あまり大きな音を出すと、郷愁を奏でるこの音楽の美しさがそがれてしまうように感じ、したがって、僕は、この部分の音があまり強くなりすぎないような演奏が好きです。今回の動画で使用した1964年録音のカラヤン盤と、1973年録音のクーベリック盤は、いずれも、この点で、多くの他の指揮者の録音に比べて、とてもうまい演奏をしているように感じます。特に、クーベリック盤では、まるで、遠くから雷の音が静かに聞こえてくるような響きで、美しく不気味な感じさえするので、今回の動画で表現したような解釈にはとても相性がよいわけですが、今回使用した1964年カラヤン盤も、他の多くの録音と比べて、ここの音が大きく聞こえすぎないようにきれいに演奏されています。同じカラヤン盤でも1985年のウィーンフィルとの録音では、ここの音が、少し大きく聞こえてしまい、僕の場合は、カラヤン盤に関しては、ベルリンフィルを指揮した1964年の録音のほうが好きです。
次に、今回の動画の5分ちょうどくらいから始まる中間部の前半の短調の部分ですが、まるで秋風が郷愁を連れて吹いてくるようなこの部分の演奏は、1964年カラヤン盤の最も美しいところだと思います。もちろん、いくぶんおとなしめのクーベリック盤や、さらにひかえめで、まるで悟りの境地を示すかのような1985年のカラヤン盤も十分美しいのですが、1964年のカラヤン盤のこの部分には、おおげさに言えば心を揺さぶられるような美しさがあるような感じがします。一方、カラヤン、クーベリック以外の録音は、名盤と言われるものでも、その多くで、この部分の演奏のテンポが速すぎて、僕には、少し不満の残るものになってしまっています。
次に、長調に転調してまるでバレエシーンが始まるような中間部の後半、今回の動画の8分52秒くらいのところから始まる部分は、カラヤン盤、クーベリック盤ともに名演。クーベリック盤は、曲全体をゆったりと演奏しているので、どちらかと言えば、カラヤン盤のほうがバレエ的なイメージを連想しやすいかもしれません。
そして、第1の部分でコールアングレによる演奏で始まった主題が、第3の部分で再び現れ弦に引き継がれて、今回の動画の10分37秒と10分44秒の2度途切れる部分。ここの休止符は、1964年カラヤン盤では、とてもよく表現されていると思います。これは劇の登場人物の「居眠り」だな、と思いましたが、「意識の途切れ」と考えれば、別世界への旅立ちという解釈もできるでしょう。今回の動画のラストシーンでは、そういう解釈の可能性も表現したかったわけです。しかし、郷愁たっぷりの曲全体が夢のようなもの。そして、我々が「現実」と呼んでいる世界も、また、ひとつの夢かもしれない。優れた芸術作品は、しばしば、そんなことを示唆してくれているように思います。
今回は、第2楽章のみですが、1964年カラヤン盤と1973年クーベリック盤は、その他の各章に関しても、名演だと思います。中学生のころは、第1、第3楽章が好きでしたが、最近になって、第2楽章がとても好きになってきました。この楽章は、前後の楽章と比べると調の違いもあり、昔は、多少の違和感も感じていて、あたかも「番外編」のようにも聞こえていたのですが、最近では、むしろ、この楽章だけ取り出しても独立して味わえる名作になっているように感じています。特に、中間部の美しさは格別だと感じます。
なお、1973年クーベリック(Kubelik)盤、1985年カラヤン(Karajan)盤(ウィーンフィル)は、いずれも、例えば、Spotify
https://www.spotify.com/jp/
でも配信されています。

〔北村正裕ホームページ(音楽用)〕
http://masahirokitamura.art.coocan.jp/

【18. 2.13追記】
上記のカラヤン盤も、クーベリック盤も、そして、その他の多くの演奏でも、楽譜にある第1楽章の序盤の主題の提示部のリピート(くり返し)は省略されていますが、この繰り返しを省略せずに演奏している録音としては、ケルテス指揮、ロンドン交響楽団による1966年録音盤やショルティ指揮、シカゴ交響楽団による1983年の録音などがあります。こうした楽譜通りのリピートのある演奏は、少数派ゆえの新鮮さを感じさせる一方、「くどい」とも感じてしまいますが、これも人によって好みがあるでしょう。ケルテス指揮、ロンドン交響楽団による1966年録音盤は、第2楽章については、先日書いた動画の2分50秒くらいの部分の音量が、やはり大きすぎると感じてしまいます。ショルティ盤は、そこの大きさはそれほどではないにしても、音のバランスということで言うと、ティンパニは抑えていても金管の音量が大きいので、僕の好みの演奏ではないです。ショルティ盤は、第2楽章のテンポがゆったりしていて、それはよいと思うのですが、カラヤンの1964年盤やクーベリックの1973年盤のほうが、やはり、深みのある演奏だと感じます。好みはひとそれぞれだと思うので、色々聴いてみるとよいと思います。ケルテス(Kertesz)指揮、ロンドン交響楽団による1966年録音盤も、ショルティ(Solti)指揮、シカゴ交響楽団による1983年録音盤もSpotifyで配信されていて、このふたつは、Spotifyで聴けるもので第1楽章の序盤の主題提示部のリピート(繰り返し)を省略せずに演奏しているものの中では、それなりに名演の部類にはいるものかもしれません。他にも、第1楽章の序盤の主題提示部のリピート(繰り返し)を省略せずに演奏している録音はありますが、これまでに見つけたものでは、例えば、ドラティ(Dorati)盤は第1楽章、第2楽章ともにテンポが速すぎると感じるし、また、他に、音のバランスが好みでないものもありました。
(18. 2.13記)

日本のC型肝炎未治療感染者数は百万超!?

注射器の使い捨てが徹底されていなかった時期の注射などで感染が広がったとされ、「21世紀の国民病」とも言われるC型肝炎の新薬の開発が進み、11月27日には、最短8週の服用でウイルス駆除も可能という新薬が発売されたことを紹介する記事
http://masahirokitamura.dreamlog.jp/archives/52425195.html
を、発売当日に掲載しましたが、その後、29日に、朝日新聞の医療面に、「C型肝炎 副作用少ない治療法」というタイトルで、新薬発売情報を含む、治療法の変化についての記事が掲載されました。
かつて中心だったインターフェロン療法にかわり、飲み薬による治療が中心になるという内容ですが、この記事の中に、気になる記述がありました。それは、「感染者のうち未治療の人は推計約50万人」と書かれている部分です。これは、最近の他の複数の資料の中にある推計値と比べると、極端に小さい数値になっています。この記事の中の推計値については、推計者、出典が書かれていないのですが、最近の他の資料の中でどのようになっているか、少し、紹介しておきます。
まず、先日、11月27日のブログ記事の中でも紹介した、『NHKきょうの健康』テキスト2016年5月号の「ウイルス肝炎の治療」の解説(P.58)には、厚生労働省の調査として、日本のC型肝炎の感染者が190~230万人と推定されること、そのうち、実際に医療機関にかかっているのは約37万人で、「多くの人が感染に気付かずに生活していると考えられます」と書かれており、これに基づけば、未治療患者は、153~193万人ということになります。
次に、2015年12月27日に、治療薬ハーボニの発売元の製薬会社、ギリアド社が朝日新聞に出した全面広告の中の茶山一彰先生の説明では、感染者150~200万人のうち、「未治療の患者さんはおよそ120万人と推定されます」となっています。

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2015年12月27日に朝日新聞に掲載されたギリアド社の全面広告の一部

さらに、治療薬エレルサ/グラジナの発売元の製薬会社、MSD社が運営する「C型肝炎の正しい知識(c-kan.net)」のサイトの中のページ
http://www.c-kan.net/knowledge/05.xhtml
に現在掲載されている説明では、
「わが国でのC型慢性肝炎の患者さんは、肝炎症状のないキャリア(持続感染者)を含めると150万〜200万人いると推測されています。年齢は40歳代以上に多く、C型肝炎ウイルス対策が講じられる以前の輸血などの医療行為による感染が背景にあることを示しています。しかし医療機関で何らかの治療を受けている人は50万人にすぎず、残りの100万〜150万人の中には自分がC型肝炎ウイルスに感染していることに気づいていない人もいる可能性があります」
となっています。
もちろん、現在では、輸血の血液の検査も可能になっていて、注射器の使い捨ても徹底されていると思うので、病気の悪化で亡くなったり、治療で治癒したりして、感染者数は減っていくでしょうが、先日、11月29日の朝日新聞記事の中には、「感染に気づいていない、または知っていても治療していない人が減らなくて残念」という田中篤先生(帝京大学)のコメントも掲載されているので、未治療感染者数として「推定約50万」と書かれていることは、ますます、不可解です。たとえば、未治療感染者のうち、C型肝炎と診断されながら継続受診していない人の数だけを記載してしまったというミスの可能性はないのでしょうか?
患者会「東京肝臓友の会」の会報「東京肝臓のひろば」の2017年6月号(第218号)に、3月19日の泉並木先生(武蔵野赤十字病院院長)の講演録が載っていますが、その8ページに、田中純子先生の計算結果として、患者100~150万人のうち、「C型肝炎と言われても、そのあと『あなたはインターフェロンをやる必要はないですよ』とか『あなたはインターフェロンが効かないです』と言われて通院していない方が25~75万人」と書かれいて、この数値だけを取り出すと、先日の朝日新聞記事の中で未治療感染者数として書かれている数値と一致していると言えるかもしれません。しかし、泉先生の講演録には、「自分がC型肝炎に感染しているとまだご存じない方が約30万人いるだろう」とも書かれており、この推定でも、未治療感染者は55~105万人ということになり、先日の朝日記事の中の推計値は、これよりもさらに小さい値になっています。真相はわかりませんが、未治療感染者は、先日の朝日新聞記事にある「約50万人」よりもかなり多い可能性もあると思います。
いすれにしても、昭和生まれの人は、注射器の使い捨てが徹底されていなかった時期の注射でいつのまにか感染している可能性があるので、一度も検査をしたことがないという方は、早めに検査をされたほうがよいと思います。自覚症状が出ないうちに発見できれば、今では、短期間の服薬で、大きな副作用もなしに、比較的簡単にウイルス駆除ができるようになっていますが、病気が進みすぎていると、最近の新薬も使えないようなので、早期発見、早期治療が重要だと思います。
厚生労働省やマスコミ等による啓発活動にも期待したいと思います。

〔ホームページ内の関連ページ〕
http://masahirokitamura.my.coocan.jp/c-kan-l.htm

【追記】
11月29日の問題の記事が掲載されていた朝日新聞医療面に記載されていたメールアドレス宛に、先ほど、上記の推計値の件で、他の資料との食い違いが不可解である旨のメールを送信しておきました。紙面等で説明していただけるとありがたいと思っています。
(17.12.1)

【17.12.15追記】
先月のマヴィレット(グレカプレビル/ピブレンタスビル)発売を受けて、日本肝臓学会のC型肝炎治療ガイドライン
https://www.jsh.or.jp/medical/guidelines/jsh_guidlines/hepatitis_c
が改訂され、「第6版」が昨日、ネットで公開されました。
直接作用型抗ウイルス薬(DAA)での治療歴がない場合の慢性肝炎の治療方法としては、ウイルスの遺伝子型が1型の場合も2型の場合も、新薬、グレカプレビル/ピブレンタスビル(GLE/PIB、商品名=マヴィレット)による治療が推奨治療に加わっています。また、1型の場合には、エルバスビル/グラゾプレビル(EBR+GZR、商品名=エレルサ+グラジナ)によるも推奨治療になっており、また、ソホスブビル/レジパスビル(SOF/LDV、商品名=ハーボニー)なども条件付きで推奨治療になっています(P.121参照)。
一方、DAA前治療不成功例のうち、プロテアーゼ阻害薬+NS5A 複製複合体阻害薬(2014年発売のダクラタスビル+アスナプレビル等)による前治療不成功例の場合には、グレカプレビル/ピブレンタスビル(GLE/PIB、商品名=マヴィレット)の他、条件次第ではインターフェロン療法も選択肢になっているようです(P.213参照)。
新ガイドラインのP.57~58を見ると、グレカプレビル/ピブレンタスビル(GLE/PIB、商品名=マヴィレット)の国内第Ⅲ相(最終段階の治験)でのDAA前治療不成功例33例のうち、グレカプレビル/ピブレンタスビルでもウイルス駆除ができなかった2例は、いずれも、「ダクラタスビル+アスナプレビルによる前治療不成功例であり、いずれも治療開始時にNS5A領域P32欠失が認められた」ということであり、ウイルスにこのP32欠失(欠損)という変異が起こっている場合には、条件次第でインターフェロン療法も選択肢になるようです。
ガイドラインP.124には「プロテアーゼ阻害薬+NS5A 阻害薬による前治療の不成功例で、薬剤耐性変異が惹起されている症例への対応には、難易度が高い総合的な判断を要するため、このような症例の適応判断ならびに治療方針は、肝臓専門医によって検討されるべきである」と書かれています。
なお、千葉肝臓友の会による「C型肝炎新薬が出揃ってきた・どう選べばよいのか? ~未治癒患者はどうすればよいのか?~」のページ
http://chiba-kantomo.com/hepatitis-commentary/3453
が昨日改訂されましたが、それによると、新薬、エプクルサ(一般名=ソホスブビル/ベルバタスビル)が、現在、申請中だということです。
昨年、電子出版したエッセイ『歌う童話作家のC型肝炎闘病二十年~副作用の精神症状での半年入院と社会復帰から新薬での治癒までの舞台裏~』(2016年、Kindle版)に書いたように、僕の場合は、2015年にグラゾプレビル+エルバスビル(2016年発売、商品名=グラジナ、エレルサ)の治験でウイルス駆除に成功し、DAAの使用は、そのときだけです。
(17.12.15追記)

新薬マヴィレット発売、最短8週でC型肝炎が治る時代に

日経新聞のウェブサイト等に11月27日に掲載されたアッヴィ合同会社(abbvie)のプレスリリース
https://www.nikkei.com/article/DGXLRSP464362_X21C17A1000000/
によると、C型肝炎新薬、マヴィレット、発売とのこと。

「肝硬変を有さない、DAA未治療のGT1型およびGT2型の日本人HCV感染患者さんにおいて8週間の治療で99%のウイルス学的著効率(SVR12)を達成」
「DAAによる前治療で治癒していない患者さんにおいて、12週間の治療で94%のSVR12を達成」
等の治験データが掲載されているほか、虎の門病院分院長の熊田博光先生の「今回のマヴィレットの発売により、DAA治療は第3世代へと移行し日本のC型肝炎治療は最終章を迎えると考えています。これまでのDAA療法は、ジェノタイプ、ウイルス耐性の有無、過去のDAA治療歴、または透析など、患者さんの状態によりDAA療法を使い分けていましたが、マヴィレットの登場により1つの治療レジメンでそのほとんどがカバーされることになります」というコメントが掲載されています。

承認のさいの9月27日の日経新聞のウェブサイトに掲載されたアッヴィ社(abbvie)のプレスリリース
https://www.nikkei.com/article/DGXLRSP458539_X20C17A9000000/
によると、このC型肝炎新薬、マヴィレット(グレカプレビル/ピブレンタスビル)について、
「「マヴィレット(R)配合錠」は、肝硬変を有さない、直接作用型抗ウイルス薬(DAA)未治療のジェノタイプ1型および2型のC型肝炎ウイルス(HCV)感染患者さんに対する、日本で初めてかつ唯一の8週間治療薬」
「HCV患者さんの大多数を占める患者群において99%のウイルス学的治癒率に裏付けられた承認」
「代償性肝硬変など特定の治療課題を持つ患者さん、およびDAAによる前治療で治癒しなかったなど治療の選択肢が限られている患者さんに対する12週間投与の治療選択肢でもあります」
「DAAによる前治療で治癒しなかった患者さんでは、12週間の治療で94%(n=31/33)のSVR12が達成されました」
とのこと等が記されています。

昨年7月に電子出版したエッセイ『歌う童話作家のC型肝炎闘病二十年~副作用の精神症状での半年入院と社会復帰から新薬での治癒までの舞台裏~』(Kindle版)で、僕の場合、長い闘病の末、2015年に新薬の治験に参加してウイルス駆除に成功したことを書きましたが、そのときの新薬、グラジナ/エレルサ(グラゾプレビル/エルバスビル、2016年承認)の服薬期間が12週だったのに対して、今回承認された新薬、マヴィレット(グレカプレビル/ピブレンタスビル)の場合、最短で8週という、さらに短い治療期間での治癒が可能になったことになり、また、これまでの直接作用型抗ウイルス薬(DAA)での治療で治癒に至らなかった人に対しても12週の服用で高い治癒率が期待できるようなので、最近の治療薬の開発の進展には目をみはるものがあります。さらに、グラジナ/エレルサがウイルスの遺伝子型(ジェノタイプ)1型の場合に限って承認された治療薬だったのに対して、今回の新薬は1型、2型どちらの場合にも使えるという点でも、これまでの治療薬になかった特長を持っているということになるようです。

アッヴィ社によるC型肝炎の解説サイト「C型肝炎サポートネット」
http://cgatakanen-support.net/
の中の「C型肝炎とは」のページ
http://cgatakanen-support.net/before/index.html
には、
「現在HCVに感染している方は過去の輸血や使い回しの注射などが原因と考えられます」
「30歳以上の100人に1~3人がC型肝炎ウイルスに感染」
「C型肝炎は日本の慢性肝炎のうち約70%を占め、無症状の人を含めるとHCV感染者は150万〜200万人いると推測され、「21世紀の国民病」と呼ばれることもあります」
「「沈黙の臓器」である肝臓は肝炎になっても自覚症状を感じにくいため、感染していることに気づかない方、あるいは感染を知っていても放置したまま治療を受けない方が多いという問題もあります」
と書かれています。

NHKきょうの健康』テキスト2016年5月号の「ウイルス肝炎の治療」の解説(P.58)には、厚生労働省の調査として、日本のC型肝炎の感染者が190~230万人と推定されること、そのうち、実際に医療機関にかかっているのは約37万人で、「多くの人が感染に気付かずに生活していると考えられます」と書かれており、せっかく短期間の簡単な治療で治るようになった病気を放置して重症化してしまうのは、何とも、もったいないことです。今では、早期発見、早期治療ができれば、インターフェロン療法中心だった時代と違って、大きな副作用もほとんどなく、短期間の治療で比較的簡単に高い確率で治せるようになったので、特に、注射器の使い捨てが徹底していなかった時期の注射を何度も受けて感染している可能性が低くないとされる昭和生まれの方で、まだC型肝炎の検査をされたことがない方がいらっしゃいましたら、早く検査を受けて、もし、感染が判明したら、専門医のいる病院を受診して、それぞれの人にあった治療を検討するとよいと思います。

今回の新薬については、発売前から、医療関係者の方々も、ブログ等で話題にされていて、例えば、
「肝臓病と共に生きる人たちを応援します」というブログには、10月11日に「マヴィレット製造承認」の記事 いよいよ全てのC型肝炎ウイルス型で使う薬へ」という記事
http://blog.goo.ne.jp/mizuironokomorebi/e/c88fab12aa20ef031c474b48f885be0c
には、マヴィレットの説明書の画像も載っています。

〔HP内の関連ページ〕
http://masahirokitamura.my.coocan.jp/c-kan-l.htm

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