北村正裕BLOG

【北村正裕のナンセンスダイアリー】童話作家&シンガーソングライター、北村正裕のブログです。 執筆情報用ホームページ(童話作家・北村正裕のナンセンスの部屋) http://masahirokitamura.my.coocan.jp/ と、音楽情報用HP(北村正裕アート空間) http://masahirokitamura.art.coocan.jp/ もよろしく。 ツイッターアカウントは「@masahirokitamra」です。

『エヴァンゲリオン解読』販売補完計画発動、新作出版計画は停滞

2001年に出版した『エヴァンゲリオン解読』(北村正裕著、三一書房発行、定価1,600円)は、これまで、ネット書店などで簡単に入手できたため、著者直販の出番はまるでなかったのですが、実は、初版本を一定部数手元に確保してあり、直販もできる体制になっていたのです。ところが、永らく回転休業状態だった著者直販に、最近になって、メールでの注文が続いていますいます。昨年秋の増刷(5刷)分がすでに版元品切れになり、ネット書店でも軒並み在庫切れになっているらしいのです。というわけで、ようやく、著者直販の出番がきたようです。詳しくは、ホームページの「『エヴァンゲリオン解読』入手方法」のページ
http://homepage3.nifty.com/masahirokitamura/eva-k.htm
と、著書紹介のページ
http://homepage3.nifty.com/masahirokitamura/chosho.htm
をご覧ください。

ところで、僕の出版活動ということになると、昨年8月に、新しい絵本出版の企画立案計画について、
http://blog.drecom.jp/masahirokitamura/archive/13
に書きましたが、出版社、架空社側の作業が滞っているようで、その後、進展していません。すでに、社長さんによる原稿修正作業の約束の期限は大幅に過ぎているのですが、
http://blog.drecom.jp/masahirokitamura/archive/14
にも書いたように、この出版社は、絵本出版社としてユニークで魅力的な出版社だと思うので、もうしばらく待ちたいと思っています。

〔追記〕=『エヴァンゲリオン解読?そして、夢の続き?』目次=
序章 解釈とは何か
第一章 ゼーレがカヲルに「託」したこと …○「予定をひとつ繰り上げる」とはどういうことか?○「初号機による遂行」とは何を意味しているのか?○ビデオ発売にあたってテレビ放映版から修正された部分の意味は何か?○ゼーレとゲンドウの補完計画の違いと共通点は…
第二章 零号機のコアの秘密 …○リツコは零号機のコアの秘密を知っていたのか?○互換試験のとき零号機からシンジに流入したレイのイメージの正体は?○「まさか…いえ…そんなはずはないわ」とは、どういうことか?○第弐拾参話での「このことは極秘とします」とはどういうことか?…
第三章 第拾九話「だめなのね……もう」の真相 …○エヴァの「パーソナルパターン」とは何か?○第拾九話でのレイの初号機とのシンクロ失敗の本当の原因は?…
第四章 鈴原トウジ選出の舞台裏 …○エヴァパイロットが一四歳であることには意味があるのか?○エヴァパイロット選考の基準は?○アスカ選出のタイミングは?…
第五章 シンジがアスカの首を絞めた理由 …○「気持ち悪い」という台詞の意味は?○包帯の意味は?…
第六章 ミサト、カーペット発言の意味 …○マンションでの首絞めのイメージ・シーンは、何故、リアルに描かれているのか?○シンジの「アスカにひどいこと」とは何か?○ミサトの絶命寸前の「カーペット」発言は何を意味しているのか?○DEATH編の弦楽四重奏シーンは、何を意味しているのか?…
第七章 「パターン青」の謎 …○「君は僕と同じだね」とは?○「まごころを、君に」で、リリス=レイが「パターン青」と分析されながら「人間」と断定されたのは何故か?…
第八章 使徒襲来の謎 …○使徒が徐々に進化しているように見えるのは何故か?○(裏)死海文書は、何故、使徒の襲来を、その数にいたるまで正確に予言できたのか?○使徒とは何か?…
補章 『エヴァ』論の展望

アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』劇場版(映画)と『魂のルフラン』

先日の記事
http://blog.drecom.jp/masahirokitamura/archive/20
に書いた通り、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』のテレビ放映10周年を記念しての制作会社GAINAXによる特別企画が続いていますが、Yahoo! BBによる動画配信も始まったようです。ところが、一部のみ無料配信にしたため、当然のように、その部分だけを見て、「わけわかんない!」と困惑している人もいるようで、つい先日、無料配信された劇場版DEATH編を見たという知人も、そんなひとりだったようです。
 もともと、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』(ガイナックス企画、庵野秀明監督)は、1995年10月から半年間テレビで放映されたものの、その「最終話」でも物語は完結せず、その後、1997年春に公開された映画「シト新生(DEATH&REBIRTH)」(テレビ版の回想と完結編映画の予告的内容)を経て、1997年夏に、テレビ版の最終二話(「第弐拾五話」と「最終話」)をリメイクした形で(つまり、テレビ版の第弐拾四話に続く形で)、映画「THE END OF EVANGELION(Air/まごころを、君に)」が公開されて、ようやく完結したという経緯があります。問題の劇場版DEATH編というのは、映画「シト新生(DEATH&REBIRTH)」の前半部分で、テレビ版の回想であり、テレビ版の第壱話から第弐拾四話までが頭にはいっていなければ、わけわかんないのは当然です。「総集編」という言葉が使われていることが多いですが、これを見ればテレビ版のあらすじがわかるというような作りにはなっていません。ですから、僕は、自分の著書『エヴァンゲリオン解読』(2001年)では、これを「総集編」とは呼ばず、「回想」と呼んでいます。アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』のストーリーを概観したければ、むしろ、劇場版DEATH編を省略して、テレビ版の第壱話から第弐拾四話までを見た後、劇場版の「Air/まごころを、君に」へ進めば、これで、ストーリーが完結します。テレビ版の最終2話も省略可能です。また、2003年に発売されたリニューアル版のビデオソフト(DVD)には、第弐拾壱話から第弐拾四話までについては、修正されたビデオヴァージョン(リテイク版)と、テレビ放映時の旧ヴァージョンの両方が収録されていますが、これについては、リテイク版(ビデオフォーマット版)を見れば、完成された形が見られます。しかし、これ以上の省略をすると、わけわからなくなるはずです。
 ところで、「シト新生(DEATH&REBIRTH)」)」の「REBIRTH編」は、内容的には、「THE END OF EVANGELION(Air/まごころを、君に)」の前半の「Air」に含まれており、したがって、「DEATH編」(の改訂版であるTRUE2ヴァージョン)と「Air/まごころを、君に」をつなげれば、一応、劇場版の完全版ということになり、実際、98年春には、この形で「REVIVAL OF EVANGELION」というタイトルで文字通りリバイバル上映され、2003年に発売されたリニューアル版の劇場版DVDもこの形になっています。しかし、この形のビデオソフトも、音楽的には、完全版とは言えません。というのは、もともとの映画「シト新生(DEATH&REBIRTH)」では、ラストに、挿入歌「魂のルフラン」が流れるのですが、「REVIVAL OF EVANGELION」の形では、これが流れないからです。というわけで、かつてのヒット曲「魂のルフラン」の流れる劇場版ソフトを入手したいという場合には、99年に発売された古い劇場版DVDをさがさなければなりません。これなら、「魂のルフラン」も流れます。しかし、この古いDVDは、画質は、あまりよくありません。
 というわけで、いろいろ、ややこしいですが、これから『エヴァンゲリオン』を見ようという方のご参考になればさいわいです。

〔関連ブログ記事〕
「NEWTYPE×エヴァンゲリオン公式ブログ」の2006年3月3日の記事
http://blogs.yahoo.co.jp/newtype_eva10th/313810.html?p=2&t=2
「アニメ!アニメ!ニュース」の2006年3月3日の記事
http://animeanime.jp/news/archives/2006/03/_1033.html

〔HPの新世紀エヴァンゲリオンコーナー〕
http://homepage3.nifty.com/masahirokitamura/eva.htm

新世紀エヴァンゲリオン10周年

アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』のテレビシリーズの放映が開始された1995年から10年が経過し、制作会社のGAINAXでは、「エヴァンゲリオン10周年」という企画を展開中のようです。新しいフィギュアの発売とか、声優のCD制作とか……。
その一環として、制作関連会社のひとつである角川書店の月刊ニュータイプ編集部のアキさんの執筆による
「NEWTYPE×エヴァンゲリオン公式ブログ」
http://blogs.yahoo.co.jp/newtype_eva10th
も、先月、開設されています。
また、当時のインタビュー集や原画設定資料などを収録した『ディクショナリー・オブ・エヴァンゲリオン』という本も、近々、角川書店から発売になるようです。
ちょうど、今月は、テレビシリーズの放送終了からも10年ということになりますね。もっとも、テレビシリーズでは物語は完結せず、1997年夏の映画で初めて完結したので、そこから数えれば、まだ、10年にはなっていないわけですが、「エヴァンゲリオン」が古典として、アニメ史の中に定着しつつあるということは確かなことだと思います。

僕が『エヴァンゲリオン解読』(三一書房)を出版したのは、アニメ完結の4年後でしたが、それから、さらに4年以上が経過してしまいました。さいわい、この解釈本("謎本"とも呼ばれています)は、少しずつではありますが、色々なエヴァファンの方々にお読みいただいているようで、おかげさまで重版が続いています。ネット上でも、色々な方が感想を書いてくださっているようですが、そんな中のひとつ、
「Economics Lovers Live」というブログの2005年8月27日の記事
http://reflation.bblog.jp/entry/222106/
を見ると、「家人」の言として、「自分がでてきてる」という記述があって、どういう意味なのかなあと、ちょっと、気になったりしています。

アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』は、キャラクターデザインを担当した貞本義行氏によって、今でも、コミック版が書き続けられているようですし、さらには、アメリカでの実写映画版の制作の話まであるようです。
この、実写版の話題については、例えば、
「アニメ!アニメ!」というブログの2005年8月8日の記事
http://anime.blogzine.jp/animeanime/2005/08/post_33da.html
に情報が掲載されています。

〔当ブログ内の関連記事〕
http://blog.drecom.jp/masahirokitamura/archive/11
〔HP内の関連ページ〕
http://homepage3.nifty.com/masahirokitamura/eva.htm

【追記】実写版エヴァンゲリオンについてのブログ「アニメ!アニメ!」の記事の新URLは、
http://animeanime.jp/news/archives/2005/08/post_34.html
です。
また、「アニメ!アニメ!ニュース」の2006年2月12日の記事
http://animeanime.jp/news/archives/2006/02/212.html
には、ウィーヴ社による『エヴァンゲリオン』をテーマにしたパートワーク(分冊百科)の出版予定の発表のニュースが掲載されています。(2006/03/21追記)

【追記2】3月21日の追記で書いたウィーヴ社による『エヴァンゲリオン』をテーマにした分冊百科は、タイトルが『エヴァンゲリオン・クロニクル』、発行=ウィーヴ、発売=ソニー・マガジンズ、全30巻、オールカラー、総ページ数960ページ、2006年夏創刊とのこと。ウィーヴのHPに告知が出ました。(2006/03/30追記)

英国ロイヤル・バレエ「くるみ割り人形」のDVD

かなり昔、レンタルビデオ店で借りて見て以来、しばらく見ていなかった英国ロイヤル・バレエの「くるみ割り人形」の舞台の映像(ピーター・ライト演出、1985年収録)が、ワーナーミュージック・ジャパンからDVDとして再発売されたので、早速、購入し、久々に、部分的に見ています。
このプロダクションのいいところは、イワーノフの原典版にかなり忠実であると思われることです。たとえば、現在、多くのバレエ団が、「コクリューシ王子」を削除して、くるみ割りの王子にコクリューシ王子の役を"兼任"させているのに対して、このプロダクションでは、兼任などさせず、コクリューシ王子という独立した役が存在しています。ちなみに、これを演じるのは、アンソニー・ダウエル、また、金平糖の精を演じるのは、レスリー・コリアです。現在、コクリューシ王子という役名をきちんとプログラムに載せているバレエ団は、日本では、東京シティ・バレエ団など、ごく少数ではないでしょうか?
もうひとつ、この1985年の映像では、冒頭で、ドロッセルマイヤーが、仕事部屋で、額にはいった彼の甥の写真を眺めながらくるみ割り人形を胸に抱き、人形の正体が、呪いによって変身させられてしまったドロッセルマイヤーの甥であることを示唆し、また、第2幕の幕切れで、元の姿に戻った彼の甥、つまり、くるみ割りの王子が、現実の彼の前に現れ、額の中に写真がくるみ割り人形に変わっている、という演出がとられて、呪いが解けたことを示しています。こうしたことは、プティパの原台本には書かれておらず、特に、観客に示さなければいけないわけではないでしょうが、この演出は、ホフマンの原作の設定そのものであり、原作に矛盾しない範囲で、原台本に補足を加えようとする場合には、当然、ひとつの選択肢になるものです。以前、この映像を見たときは、わざわざ、これを舞台で示さなくてもいいのではないか、と思いましたが、最近では、原作の設定に反して、第1幕のパーティーの場で、ドロッセルマイヤーの甥が本来の姿で登場するといった、致命的とも言える演出(たとえば、NBAバレエ団による「イワーノフ復元版」)が出現しており、そんなおかしな演出をやるくらいなら、ピーター・ライトのように、原作の設定に矛盾しないようにやってほしい、という思いを強く持ったので、1985年の映像のこの演出は、むしろ、この映像のおすすめポイントのひとつだと思えるようになりました。
唯一、残念なのは、「ジゴーニュおばさんと道化たち」が削除されていることですが、これを削除せずにやっているバレエ団は、東京シティ・バレエ団や、NBAバレエ団など、これまた、現在では、少数派になってしまっているようです。

この映像ソフトは、再発売なので、すでに色々なコメントが出ていると思いますが、例えば、「Side B-allet / Yuki's Web Page」というサイトの「バレエ映像カタログ」の
http://eucharis.main.jp/dvd/archives/200411112209.php
に、ゆうさんのコメントがあり、ここには、キャスト表も掲載されています。

なお、上記の東京シティ・バレエ団や、NBAバレエ団の「くるみ」については、HPのバレエ・オペラコーナー
http://homepage3.nifty.com/masahirokitamura/swanlake.htm
に、観劇レポートを掲載してあります。

安房直子/作、味戸ケイコ/絵『夢の果て』(瑞雲舎刊)について

かつて、雑誌「詩とメルヘン」に味戸ケイコさんの絵とともに掲載された安房直子さんの創作メルヘン17編が、『夢の果て』というタイトルで、瑞雲舎から刊行されました(2005年12月発行)。以前、HPのプロムナードコーナーにも書きましたが、ぼくが、童話を書くきかっけになったのは、安房さんの「夏の夢」という作品との出会いであり、それを収録した本『だれにも見えないベランダ』(講談社文庫)を見つけたのは、たしか、1982年の秋ごろだったと思います。この本には、「ほたる」という作品もはいっていて、それも、とても魅力的な作品だと思っていましたが、今回、この「ほたる」が、久々に、単行本に収録されました。
雑誌「詩とメルヘン」で、現在、僕の手元に残っているのは4冊だけでしたが、そのうちの2冊に安房さんの作品が掲載されています。ひとつは、「ふしぎな文房具屋」が掲載された1982年12月号、もうひとつは、「月の光」が掲載された1984年7月号です。どちらも、僕が、安房さんの作品をむさぼるように読んでいたころに発行されたもので、この2作は、どちらも、現世的価値だけに執着していたら見られないような世界、生と死の世界のつながりを見せてくれるような、非常に魅力的な作品です。「月の光」は、しばらく、読んでいなかったようで、こんな魅力的な作品の存在を、不覚にも忘れていました。しかし、思いがけず、自分が、安房さんのファンであることの証を発見したような気分にもなりました。というのは、僕が、1988年に執筆し、1990年に私家版童話集『オデット姫とジークフリート王子のほんとうの物語』に収録した短編「思い出の街」が、明らかに、安房さんの「月の光」の影響を受けた作品だと思えたからです。安房さんの作品では、死を前にした病気の少女が病室から出るのは、ほとんどラストシーンであるのに対して、僕の作品では、病室を出るところから物語りが始まる、といった違いはありますが、「月の光」という作品名などは忘れてしまっていても、心の底に、この作品の印象が残っていたのは間違いないと思います。現在HPに掲載している僕の作品などは、少なくとも、表面上は、安房さんの作品とは、全く、似ていないと思いますが、この「思い出の街」だけは、僕が安房さんのファンである証になるように思いました。
なお、今回「月の光」につけられた絵は、「詩とメルヘン」掲載時とは全く別の絵で、味戸さんが新たに描かれたもののようです。「ふしぎな文房具屋」のほうは、今回の4つの絵のうち、後半2つは「詩とメルヘン」の絵と同じで、前半2つの絵は新作のようです。
収録作品は、ほたる/夢の果て/声の森/秋の風鈴/カーネーションの声/ひぐれのひまわり/青い貝/天窓のある家/奥様の耳飾り/誰にも見えないベランダ/木の葉の魚/花の家/ある雪の夜のはなし/小鳥とばら/ふしぎな文房具屋/月の光/星のおはじき、以上、17編です。
「詩のメルヘン」という雑誌は、少なくとも、これらの作品を世に送り出したということだけでも、大変価値のある雑誌だったのだと思いました。

〔HPのプロムナードコーナー内の「安房直子童話集について」のページ〕
http://homepage3.nifty.com/masahirokitamura/awa.htm
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