北村正裕BLOG

【北村正裕のナンセンスダイアリー】童話作家&シンガーソングライター、北村正裕のブログです。 執筆情報用ホームページ(童話作家・北村正裕のナンセンスの部屋) http://masahirokitamura.my.coocan.jp/ と、音楽情報用HP(北村正裕アート空間) http://masahirokitamura.art.coocan.jp/ もよろしく。 X(旧ツイッター)アカウントは「@masahirokitamra」です。

アザラシヴィリの無言歌

アザラシヴィリ作曲の「無言歌」、遠藤真理&読響ライブ盤の音源聴いているとチェロの音が日本語の歌に聞こえてきて、自分が感じたまま、詩を書いてしまい、昨日(4月9日)、ツイッターに投稿しました。
https://twitter.com/masahirokitamra/status/1248160753024024576

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"Dgeebi midian"というジョージア語版の歌がすでに存在しているようですが、今回、僕が書いた詩は、その歌詞の翻訳ではなく、独自の日本語の詩です。

遠藤真理&読響ライブ盤の音源は、Spotify等の配信の他、Amazon等でのダウンロードもできます。
https://www.amazon.co.jp/dp/B07FKKWLWR/

この曲については、例えば、チェロとピアノによるGeorgia Modernによる演奏の動画が18年4月にYouTubeで公開されています。
https://youtu.be/fhTTEodT5N4





遠藤真理&読響ライブ盤のほうは、チェロとチェロアンサンブルによる演奏です。楽器編成も色々で、チェロアンサンブルとピアノによる演奏の動画としては、19年11月にYouTubeのarparecordsチャンネルで公開されたサンクトペテルブルクチェロアンサンブルによる演奏の動画
https://youtu.be/RykSJ4Ymi5k
等があります。

ジョージア語の歌詞による歌"Dgeebi midian"のジャズ風の歌唱の動画の情報が、「Langsamer Satz」というブログの16年2月28日の記事
http://nailsweet.jugem.jp/?eid=1295
の中にあります。

その中に紹介されている動画のひとつ、16年にYouTubeで公開された動画「Liza Bagrationi & Nikoloz Rachveli - Dgeebi Midian」
https://youtu.be/RkoUHlZniHU
のページには、
「Composer: Vazha Azarashvili. Lyrics by Petre Bagration-Gruzinski」という記述があります。
アザラシヴィリの曲に、グルジンスキイという人が詩を書いたということでしょうか?

今回、僕が書いた詩は、この"Dgeebi midian"のようなジャズ風の歌唱ではなく、この記事の冒頭に書いたように、遠藤真理&読響ライブ盤の音源で聴けるような音楽のイメージで書いたもので、実際に歌うなら、合唱が良いかもしれません。

なお、歌唱を伴わないバージョンのタイトルは、多くの場合、日本語では「無言歌」、英語では"Song Without Words"となっていますが、18年にNAXOSレーベルから発売されたのスレイマンの演奏の音源のタイトルは"Days Go By"(日本語では「過ぎ去りし日々」)となっています。
https://www.amazon.co.jp/dp/B07K38MLLT

そして、このスレイマンの音源について、naxos.comのサイトにある解説
https://www.naxos.com/mainsite/blurbs_reviews.asp?item_code=8.579030&catNum=579030&filetype=About%20this%20Recording&language=English
を見ると、この「Days Go By」について、
"The lyrics by the poet, P. Grouzinsky – ‘Days go by, melting away as a candle, we will always regret our silence’ – express the gentle regret of unconfessed love, while Vaja Azarashvili’s music proclaims the strength of pure feeling."
という記述があります。
この解説を日本語にすると、「アザラシヴィリの音楽は、純粋な感情の強さを表現し、詩人P.グルジンスキイによる『日々は過ぎ去り、キャンドルのように溶けていき、私たちは、いつも沈黙を後悔する』という歌詞は、告白されなかった愛への穏やかな後悔を表現している」といったところでしょうか?

チェロでの演奏の音源は、ト長調になっているものが多いようですが、歌唱バージョンでは、イ長調のものがあるなど、キーが違っているものがあるようです。また、キーの違い以外にも、バージョンによって編曲が色々です。複数のバージョンで、中間部、後半で、二度転調してもとのト長調に戻っているようにきこえます。チェロの演奏で、キーは同じでも、1オクターブ高い音を出して、バイオリンのようにきこえるような演奏になっているバージョンもあるようです。スレイマンの演奏は、チェロでの演奏のようですが、バイオリンのようにきこえる高い音を多用しています。本当にバイオリンで弾いている音源もあるようです。

昨日、ツイッターに、詩そのものだけでなく、関連情報もいくつかツイートしましたが、ツイートの字数制限でツイート数が多くなってしまうため、書ききれなかったこともあり、このブログ記事に、その書ききれなかった情報も含めて、まとめてみました。

〔ツイッターの関連ツイート〕
https://twitter.com/masahirokitamra/status/1248161984060649472

〔北村正裕ホームページ紹介サイト〕
https://masahirokitamura33.wixsite.com/masahirokitamura


【2020.4.19追記】
4月10日の記事の中で、P. Grouzinskyによるジョージア語の歌詞についての情報を記しましたが、そのジョージア語の歌詞の日本語訳の日本語による歌唱音源の情報を得ました。
許瑛子による訳詞、米良美一による歌唱で、「無言歌」というタイトルで、発売されていて、AmazonやSpotifyの配信で聴くことができます。
「うたまっぷ/com」のページ
https://www.utamap.com/showkasi.php?surl=k-170405-031
には、訳詞が載っていて、そのページには「作詞 許瑛子」と書かれていますが、
「Mkiki」というサイトに載っている米良美一のインタビュー記事
https://mikiki.tokyo.jp/articles/-/14144
を見ると、「グルジア(ジョージア)の作曲家ヴァージャ・アザラシヴィリの楽曲で本国では愛唱歌として親しまれている。日本語訳詞は作詞家の許瑛子」と書かれており、原詩の作詞者のグルジンスキーの名は記されていませんが、ジョージア語の歌詞の日本語訳であることが明記されています。
"dgeebi midian"という原詩の一部はジョージア語のまま日本語の訳詞の中にはいっています。ジョージア語の歌のタイトルでもあるこの言葉、「時は過ぎる」というような意味のようですが、米良美一の歌唱では「ダハビ ミディアン」というようにきこえます。YuTubeにあるLiza Bagrationiの歌唱では「ドゥレービ ミディアン」というようにきこえます。また、米良美一のバージョンは、キーが原曲と違っています。
そして、このGrouzinskyの詩は、僕の感覚では、アザラシヴィリの曲の美しさを十分に表現できていないように感じるのですが、いかがでしょう?
僕は、先日の記事の中にも画像を載せた僕自身の詩で、女声または混声合唱で歌っていただきたいと思います。合唱団や、歌手、関係者の方などで、興味お持ちの方がいらっしゃいましたら、ぜひ、ご連絡ください。
ホームページ
http://masahirokitamura.art.coocan.jp/
に掲載しているアドレス宛にメールで連絡いただければありがたいです。
YouTubeで聴けるジョージア語の歌は、チェロで奏でられる音楽のイメージとはかなり違ったイメージで、ジャズ風のアレンジでの歌唱になっていますが、僕が書いた詩は、先日の記事にも書いた通り、遠藤真理さんのチェロの音色からイメージして書いたものです。遠藤さんのチェロの演奏を聴いていると、先日の記事の中にある詩のようにきこえたので、自分で書いたその詩での歌唱を、ぜひ、聴きたいと思っています。
(2020.4.19追記)

〔関連ツイート〕
https://twitter.com/masahirokitamra/status/1248512913721053185

生産性偏重とは真逆の価値観~別役実童話の世界

先日、3月3日に、劇作家、童話作家の別役実さんが亡くなったとのこと、報道されていますが、別役実さんは、安房直子さん等とともに、僕にとっては、特に、感銘を受けた作家のひとりで、1986年3月9日の朝日新聞家庭面の「よむ」のコーナーに、別役実さんの童話作品を紹介する僕の文章が掲載されているので、今回、それを紹介しながら、別役実作品から受けた感銘を振り返ってみようと思います。

1986年3月の朝日新聞家庭面に掲載された僕の文章は、「強烈なアイロニー」というタイトルがついていますが、別役実童話集『淋しいおさかな』(三一書房)について、特に、その中の作品「機械のある街」を紹介しながら、「自己の存在意義を他者との関係によって証明しなければ安心できない人間への強烈なアイロニーである」と結んでいます。
その「機械のある街」に登場する機械の唯一の働きは、その機械を撤去しようとする人々を追い払うことだったのです。
「自己の存在意義を他者との関係によって証明しなければ安心できない」というのは、今、読むと、決して否定されるべきことではないと思いますが、それが、「何かの役に立たなければ存在価値がない」などというように変質し、社会的価値観になってしまうことは、いかに悲しいことか。それは、「効率」とか「効果」、「生産性」などが重視されがちな今、せめて、芸術の世界では、さらに強調される意味があるように感じます。
そもそも、文学も芸術も、誰かの役に立つようにと作るものではないでしょう。意味はわからないけれど、表現せずにはいられない何かに突き動かされて創作活動は行われるのです。少なくとも自分の場合はそうですし、自分が感銘を受けた文学や音楽などの作り手たちも、たぶん、そうだったのだろうと思っています。

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朝日新聞家庭面(1986年3月)に掲載された北村正裕による別役実童話の紹介


創作活動でなくても、日常的な発言でも、上記のような芸術を考えるときと同じような発想は、僕の場合、自然に言葉に現れているかもしれません。
例えば、僕が数学講師をしている予備校の入学案内(パンフレット)に、「講師メッセージ」のページがあったころ、そこに掲載されいた僕のメッセージは、
「一番大切なものは、決して評価などされないもの。大切なのは、理由以前の存在、自分の生き方、夢、憧れ」
となっていました。予備校のパンフレットに掲載するメッセージには、あまり似つかわしい文章ではなかったかもしれませんが、こういうメッセージでさえ、自分の場合、少なくとも、競争を煽るようなことは書きたくありませんでした。それは、今でも同じなので、受験業界、受験産業の世界ではアウトローということになるかもしれませんが。
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予備校パンフレットの講師メッセージのページより(2013年)


今回、別役実さんの訃報に接して、久しぶりに、1986年3月の朝日新聞家庭面に掲載された自分の文章を読み返していたら、そこに、「親切屋甚兵衛」の短い紹介もあることに改めて気づき、1998年に執筆して1999年にホームページで公開した僕の創作「死神とどろぼう」
http://masahirokitamura.my.coocan.jp/sinigami.htm 
と、それを改作、改題して2017年にshousetu.com に掲載した「帰ってきた大どろぼう」
http://ncode.syosetu.com/n0534dv/ 
の中の「鬼叩きショー」が、別役実の「親切屋甚兵衛」の影響を受けているということに気づきました。執筆当時、「親切屋甚兵衛」をどの程度意識していたかについては、もう、覚えていませんが、思いがけない「発見」でした。

別役実童話集としては、上記の『淋しいおさかな』のほか、『星の街のものがたり』(三一書房)も秀逸なもので、そこには、「地図の街の花嫁」や「なにもないねこ」などの傑作が収録されています。

そして、別役実さんと言えば、『不思議の国のアリス 別役実第二戯曲集』(三一書房)に収録されている「スパイものがたり」の劇中歌、「ねこの歌」、「雨が空から降れば」などの作詞者としても忘れることができません。これらの歌は、いずれも小室等さんの作曲によるものですが、六文銭のアルバム「六文銭メモリアルⅠ」に収録されています。

なお、別役実さんの死因は「肺炎」と報道されていますが、1993年に亡くなった童話作家、安房直子さんの場合も、死因は「肺炎」とされています。

日経新聞のサイトの別役実さん死去の記事
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56614030Q0A310C2CZ8000/

〔北村正裕ホームページ紹介サイト〕
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高校数学オンライン無料学習動画教材紹介

経済事情などで塾に通えない小中高校生等を対象にした無料学習支援ボランティア活動の一環として昨年制作し、
YouTubeの北村正裕教育チャンネル(Masahiro Kitamura)
https://www.youtube.com/channel/UCqxFebRfIZMXCZ3FcqPY3ag
で公開した学習支援動画「高校数学プラス10題-2019-」全10本については、昨年8月2日の記事
http://masahirokitamura.dreamlog.jp/archives/52451503.html
で一度紹介しましたが、現在、多くの高校が(小中学校も)休校になっており、地域の無料学習支援会も、自分が参加しているボランティアグループの場合、普段利用している区の施設が閉鎖されているために休止中です。さらに、塾や予備校の講義も休講になっているところが多いようなので、休校中の高校生のためのネット配信映像教材、オンライン学習教材としても、活用してもらえる人には、上記の動画シリーズ、是非、利用していただきたいと思います。
高校数学の重要事項でありながら、高校の教科書には必ずしも充分な解説が載っているとは言えないと感じる内容をいくつかピックアップして解説したものです。


「高校数学プラス10題-2019-」全10本のタイトルとURLは以下の通りです。

学習支援動画「高校数学プラス10題-2019-」
第1回 それって、同様に確からしい?
https://youtu.be/hLp5rqdnMnc
https://youtu.be/hLp5rqdnMnc
(2019年6月1日公開)

第2回 逆向きの矢は的に当たる?
https://youtu.be/ERda80949So
https://youtu.be/ERda80949So
(2019年7月1日公開)

第3回 関数の値域問題が方程式の解の存在条件の問題になるわけは?
https://youtu.be/iYpuqQNY1E4
https://youtu.be/iYpuqQNY1E4
(2019年7月5日公開)

第4回 媒介変数を消去するって何?
https://youtu.be/XWFwuWKuUbI
https://youtu.be/XWFwuWKuUbI
(2019年7月7日公開)

第5回 その2変数、独立?
https://youtu.be/N8nkrz_umAs
https://youtu.be/N8nkrz_umAs
(2019年7月9日公開)

第6回 あいつだって、動いてない?
https://youtu.be/QJc4MPdtdEw
https://youtu.be/QJc4MPdtdEw
(2019年7月26日公開)

第7回 分配法則って何?
https://youtu.be/oUydTgTlktQ
https://youtu.be/oUydTgTlktQ
(2019年7月27日公開)

第8回 エースは出場するの?
https://youtu.be/VS4aNJxz6ho
https://youtu.be/VS4aNJxz6ho
(2019年7月28日公開)

学習支援動画「高校数学プラス10題-2019-」
第9回 社長は先でも後でもいい?
https://youtu.be/eqi_zUuqHI4
https://youtu.be/eqi_zUuqHI4
(2019年8月1日公開)

第10回 全国最低の優勝者、どう捜す?
https://youtu.be/XjDvfEVRxY8
https://youtu.be/XjDvfEVRxY8
(2019年8月2日公開)

10本の動画のうちの多くが高校2年~3年生におすすめしたいものですが、シリーズ第1回は、高校1年生でも充分理解できると思います。

動画「高校数学プラス10題-2019-」全10本タイトル紹介動画
https://youtu.be/FyoHh7YngxA
https://youtu.be/FyoHh7YngxA
もあります。

【制作者・北村正裕プロフィール】
シンガーソングライター、童話作家、数学教師。
予備校講師の仕事を続ける一方、経済事情等で塾に通えない子どもたちを対象とした無料学習支援ボランティアの活動に、大学生ボランティアの人たち等とともに参加しています。
シンガーソングライターとしての活動は、主に、ライブハウスでのギター弾き語り活動。2016年にはアルバム「宝石の作り方」をリリース(配信&CD発売)。創作童話絵本、アニメ解釈本の執筆、出版のほか、2000年に雑誌「駿台フォーラム」にグリム童話と落語の関係についての論文「死神のメルヘン」を発表するなど、文学、芸術についての独自の研究活動も行っています。

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2019年8月25日、埼玉県、飯能河原、学習支援会「クローバー」のイベント、バーベキュー大会で


ホームページの中の「教育・子ども学習支援関連情報リンク」のページ
http://masahirokitamura.my.coocan.jp/edu-l.htm
にもリンクがあります。


現在、ネットの質問サイト「Yahoo!知恵袋」に数学の質問を書き込んでいる高校生と思われる人たちが多数いますが、中には、上記の動画「高校数学プラス10題-2019-」を見れば解決するはずというような質問も見つかります。
例えば、2020年3月4日に書き込まれた数学、軌跡の問題について質問です」という書き出しで始まる」質問
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13221049373
などは、そういう例です。
そんな質問を見つけたら、是非、上記の動画シリーズ
「高校数学プラス10題-2019-」を教えてあげてください。

〔北村正裕ホームページ紹介サイト〕
https://masahirokitamura33.wixsite.com/masahirokitamura

〔ホームページ内の「教育・子ども学習支援関連情報リンク」のページ〕
http://masahirokitamura.my.coocan.jp/edu-l.htm

【追記】学習支援活動などに関連の情報、ご意見、ご提案などありましたら、ホームページ
http://masahirokitamura.my.coocan.jp/
掲載のアドレス宛のメールでお知らせください。
音楽活動関連の情報なども歓迎です。
音楽情報については、音楽情報用ホームページ
http://masahirokitamura.art.coocan.jp/
に掲載しています。


【2020. 7.25追記】
3月8日の記事の中で、「ネットの質問サイト「Yahoo!知恵袋」に書き込まれる数学の質問の中に、動画「高校数学プラス10題-2019-」を見れば解決するはずというような質問も見つかります」と書き、上記動画第4回を紹介するだけで解決する質問を紹介しましたが、つい最近も、同様の質問を見つけました。

7月15日に書き込まれた質問
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13228449733

7月18日に書き込まれた質問
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11228629966

が、そういう例です。

動画「高校数学プラス10題-2019-」の第5回に関係のある質問としては、

5月14日に書き込まれた質問
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10224924805

があります。この質問者は、学習アプリでわからなかったところを無料サイトで質問して解決したようです。

動画「高校数学プラス10題-2019-」の第1回に関係のある質問としては、

6月18日に書き込まれた質問
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14227033184

があり、これと同じ質問者により同じ日に書き込まれた質問
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12227021317

は、「条件付き確率」の意味についての質問ですが、そういう質問も、結構多いようです。

5月15日に書き込まれた質問
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12224978747

も、「条件付き確率」の意味についての質問と言ってよい質問だと思います。
確かに、ここも、教科書の説明だけではわかりぬくいところかもしれません。
この質問者は、回答に対して、「悩んでいた点が全て解決して、感動しました。とても丁寧で分かりやすい解説をして頂き本当にありがとうございます」と返信していて、無料の質問サイトをうまく活用できている人だと思います。

パリ・オペラ座バレエ「ジゼル」宙乗り演出排除の理由

2月29日・夜、パリ・オペラ座バレエ団日本公演「ジゼル」(1998年制作、パール&ボリャコフ演出版)を見て、原曲、原台本との比較や、マリインスキー劇場2016年年映像などとの比較の観点から気づいたことなど、観劇レポート
http://masahirokitamura.my.coocan.jp/gisell-operadeparis2020.htm
を、ホームページに掲載しましたが、そこでも触れた注目点の中から、演出、編曲に関する2つの点に焦点をあて、クローズアップして、ここに記しておきたいと思います。

まずは、第2幕で多くのバレエ団が見せているジゼルの宙乗り演出が、パリ・オペラ座バレエ団の舞台では封印され、ジゼルが床の上を走り抜けるという演出に置き換えられていた点についてです。
ジゼルは、第1幕で、恋人のアルブレヒトに裏切られたショックで死んでしまい、その魂が、第2幕で、ウィリという、日本でいう幽霊のような姿で森の中に登場し、森の中のジゼルの墓を訪れたアルブレヒトが、ウィリとなったジゼルに遭遇するのですが、その場面で、アダン作曲の音楽には、ウィリとなったジゼルが空中を浮遊することを表現しているような部分があり、多くのバレエ団が、実際、宙乗りのジゼルが空を飛ぶシーンを見せていて、マリインスキー劇場2016年の映像でも、そのようになっています。ところが、今回のパリ・オペラ座バレエ団の日本公演では、上記のように、その演出が排除されており、その意味について、すぐにはわかりませんでしたが、公演プログラムの中の解説を読んでみると、その意味を考えるためのヒントがあることに気づきました。

1841年にコラーリとペローの振付によってパリ・オペラ座で初演されたバレエ「ジゼル」は、一時、パリでの上演が途絶えてしまったものの、ロシアでパリ・オペラ座バレエ団のダンサー出身の振付師、マリウス・プティパの改訂振付版が上演され続け、それが、ロシアのマリインスキー劇場からパリに里帰りするなど、ヨーロッパに広がり、今では、チャイコフスキー・バレエ以前のバレエ作品としては、おそらく、世界中でもっともよく上演されている人気バレエ演目になっている作品ですが、ジゼルの宙乗り演出は、すでに、パリ・オペラ座での初演時から行われていたようで、今回の公演プログラムには、空を飛ぶジゼルの姿を描いた当時の舞台画も載っています。一方、ロシアでのプティパによる改訂に関する解説の中に、「プテォパは機械仕掛けの飛翔を廃し」という記述があり、パリ・オペラ座での初演時から行われていた宙吊り演出を廃止したのはプティパなのだということです。そして、プログラムには、その意味にかかわる重要な記述もあることに気づきました。プティパによる改訂版の第2幕で、ウィリたちは、片脚で立ち、もう一方の脚を後方に大きく上げ、上げた脚と反対の腕を前方に伸ばす「アラベスク」と呼ばれる姿勢を何度も取りますが、プログラムには、「『アラベスク』は、ウィリの飛翔を"静止で"再生産する」という記述があり、そういう解釈に基づけば、機械仕掛けの飛翔を見せなくても、ウィリの飛翔は表現できるという考え方のようです。
プティパの改訂を生み出したロシアのマリインスキー劇場が、再び、パリ・オペラ座での初演時に行われていた機械仕掛けの飛翔を復活させているのに対して、プティパによる改訂版をいわば逆輸入したパリ・オペラ座では、プティパによる改訂の意図を尊重して、今でも、パリ・オペラ座での初演時にあった機械仕掛けの飛翔を見せないというのは興味深いことで、ここには、プティパによる改訂振付に対する尊敬の念が込められているように思います。そして、アラベスクが飛翔の表現であるという解釈は、今回の公演プログラムを読んで初めて知りました。

第2幕でのジゼルの登場前に、ウィリたちが、2組に分かれて、アラベスクの姿勢のまま、平行に交差しながら進んでいくシーンは、このバレエの見せ場の一つだと言ってもよいシーンで、例えば、1996年の東京バレエ団公演の宣伝パンフレットには、そのシーンの写真が載っていますが、あの、美しく、迫力あるシーンが、ウィリたちの飛翔のシーンの表現として生まれたということを、これまで、特に、意識したことがなかっただけに、今回、パリ・オペラ座バレエ団の宙乗り排除演出を見たのがきっかけで公演プログラムから読み取ることができたこの解釈は、自分にとっては、新たな気づきでした。

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1996年、東京バレエ団の公演宣伝パンフに掲載されている「ジゼル」第2幕の舞台写真
(ウィリたちが、アラベスクの姿勢で平行に交差しながら前進していく場面)


もう1点、幕切れの音楽の編曲についても記しておきたいと思います。
「ジゼル」のオリジナル版のラストシーンは、最後に、アルブレヒトの婚約者のバチルド姫が登場し、ジゼルがアルブレヒトをバチルド姫に託すというもので、いわば、現実に引き戻されるような結末であり、音楽もそれを想定して作られていますが、プティパによる改訂版では、バチルド姫も他の貴族もラストには登場せず、アルブレヒトひとりが残されるようになっており、音楽も、貴族たちの登場の音楽を削除することになり、ラストをどう編曲処理するかは、バレエ団によってさまざまですが、プティパによる改訂版を生み出したマリインスキー劇場の2016年映像ではオリジナル版と同様の強い音での終結になっているのに対して、今回のパリ・オペラ座バレエ団日本公演では、弱い音で静かに終わる編曲になっていました。これは、味わいのあるラストと感じました。マリインスキー劇場の音楽よりも、今回のパリ・オペラ座バレエ団日本公演のラストの音楽のほうが、バチルド姫の登場で現実に引き戻される場面を削除したプティパによる改訂を生かす編曲になっているとも言えるのではないかと感じました。
そう考えると、現在のパリ・オペラ座バレエ団の「ジゼル」は、単に、プティパによる改訂版をそのまま復元しているだけというわけではなく、その改訂の意図を尊重して、それを、さらに生かすための工夫も盛り込まれているものだといえるのではないでしょうか?

ホームページに掲載した観劇レポート
http://masahirokitamura.my.coocan.jp/gisell-operadeparis2020.htm
では、原曲に忠実に演奏していると思われるボニング指揮による2種類のCDを基準に、そこに収録されているそれぞれの曲で、どのような舞台が演じられているかを全曲について記し、また、音楽的改変や削除についても書いておきましたが、今回のブログ記事では焦点を絞り込んで、パリ・オペラ座バレエ団の「ジゼル」に、いかに、ロシアでのプティパの改訂振付に対する高い評価が反映されているかについて、感じたことを書きました。

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2020年2月29日、東京文化会館大ホールロビー

ブラウザEdgeの日本語表示への変更と検索設定等

PCのブラウザ(インターネット閲覧ソフト)、Microsoft EdgeがWindows8.1でも使えるようになったので、Windows8.1のPCにEdgeを
https://support.microsoft.com/ja-jp/help/4501095/download-the-new-microsoft-edge-based-on-chromium
からダウンロードし、エクスプローラのお気に入りのインポートや検索エンジンの変更設定などをしたのですが、Edgeが英語表示になっていたので、日本語表示に変更してみました。
ネット上のいくつかの情報も参考にしながら、日本語設定への変更を試してみましたが、もしかすると、同じような状況の人が結構多いかもしれないので、自分が試した手順を書いておきます。
まず、Edgeの右上の「…」の部分をクリックして、表示されるメニューから設定(setting)を選択し、現れた設定画面の左上の「setting」の文字の左隣りの三本線の表示をクリックして、現れるメニューから言語(Langage)を選択。画面右の方に現れる言語の追加(add)をクリックして、選択肢の中から「日本語」を選んで追加(add)。次に、優先する言語の中の最上位に日本語を移動させるために、「日本語(Japanese)」の右にある「…」をクリックして、トップに移動に移動させるための選択肢を選びます。そうすると、優先する言語のトップに日本語が表示され、その右に再起動ボタンが表示されたので、これをクリックして、Edgeを再起動すると、設定が切り替わりました。
この作業を先にやっておけば、エクスプローラのお気に入りのインポートや、検索エンジンの切り替えも、多少、やりやすいかもしれません。
例えば、検索バーの検索エンジンをbingからgoogleに切り替えたい場合は、まず、EdgeでGoogleのトップページ
https://www.google.com/
を表示して、Edgeの右上の「…」の部分をクリックして、表示されるメニューからアプリ(app)を選択し、現れたメニューから、「このサイトをアプリとしてインストール」を選択し、その後、Edgeを再起動すれば、検索バーの検索エンジンがgoogleに切り替わると思います。

edge20200206
日本語設定に直した後のEdgeの言語設定画面


〔北村正裕ホームページ紹介サイト〕
https://masahirokitamura33.wixsite.com/masahirokitamura

〔北村正裕ツイッター〕
https://twitter.com/masahirokitamra


【2020. 2.20追記】2月6日の記事で、Windows8.1PCでのEdgeのアドレスバーの検索エンジン設定について書きましたが、Wondows10PCでEdgeを使ってみたところ、先日記したWindows8.1のときと状況が違ったので、Windows10PCでアドレスバーの検索エンジンの切り替えについて試した手順についても記しておきます。Edheの画面の右上の「・・・」をクリックして出てくるメニューから「設定」→「詳細設定」と進み、画面を下のほうにスクロールしていくと、画面右下に「アドレスバー検索」という項目が現れ、「検索エンジンの変更」というボタンが現れ、それをクリックすると、BingかGoogleのどちらかを「既定として設定」できるようになっていました。
(2020. 2.20追記)

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