北村正裕BLOG

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2007年10月

絵本『金の輪』(小川未明/作、吉田稔美/絵、架空社刊)原画展

先日(24日)、自宅から約5分のところにある雑司が谷旧宣教師館で開催されている絵本『金の輪』(小川未明=作、吉田稔美=絵、架空社=刊)の原画展を見に行ってきました。実は、この絵本、以前、初めて見たときには、そのはっきりした輪郭線が、この物語の幻想的な味わいに合わないように感じ、あまり、好感が持てなかったものなのです。この未明作品は、この世とあの世のつながりを感じさせるもので、世界の境界があいまいな風景をイメージしていたのですが、吉田さんの絵は、くっきりとした境界線が、動的というとりは静的なイメージで、イメージの発散を阻んでしまっているように感じたのです。今回、原画展を見ても、根本的な部分の印象は変わりませんでしたが、しかし、いくつかの収穫がありました。それは、原画そのものよりは、むしろ、会場に掲載されていた吉田さんのメッセージと、展示されていた吉田さんの過去の絵本を見ることができたことです。そのどちらからも、吉田さんの『金の輪』という未明作品への愛着が感じられました。特に、驚いたのは、1998年に架空社より出版された詩絵本『Never Girls』の中に、少女(少年?)が金の輪を回している絵があったことです。この本全体が特に印象に残ったというわけではないのですが、『金の輪』とは直接関係のない詩にこんな絵をつけるということは、吉田さんが、かなり以前から、この未明作品に特別な愛着を持っていたことを示しているように思いました。
今年4月に高岡洋介さんの原画展を見に行って、高岡さんとお話しする機会を得たということは、以前、ブログの4月12日の記事
http://masahirokitamura.blog.drecom.jp/archive/33
に書きましたが、そのときの高岡さんのお話しによると、架空社による未明作品の絵本化の企画の話が出てきたとき、吉田さんは、『金の輪』という作品を指定して作画を希望されたとか。今回、ふと、そのときの高岡さんのお話しを思い出しました。
そんな吉田さんの、『金の輪』への愛着を感じながら、改めて、絵を見てみると、今まで見逃していた絵にも目がとまりました。たった一点の絵ですが、「往来の上を二人でどこまでも走ってゆく夢を見ました」というところにつけられた絵です。ここの絵では、太郎ともうひとりの少年は、決して、往来の上を走っているのではなく、星空の中を飛んでいるのです。「いつしか二人は、赤い夕焼け空の中に入ってしまった夢を見ました」という文に対応するものでしょうが、描かれているのは夕焼け空のさらにその先の宇宙空間の中です。これでこそ、この物語が持つ幻想的な味わいにふさわしい演出ではないでしょうか?吉田さんの場合、地に足のついていない風景の方が味が出るのではないでしょうか?無理に、文が描く通りの風景にしようとしたり、また「輪廻」を表そうと記号的な絵を描いたりするより、もっと自由にイメージを展開したらおもしろい作品になるのではないか?そんなことを考えました。

この原画展は、11月25日まで開かれているとのことで、情報は、
豊島区のHP内の
http://www.city.toshima.tokyo.jp/press/200710/071003-01.html
吉田稔美さんのサイトの中の
http://www.interex.co.jp/Ngirl/kinnowa/index.html
に掲載されているほか、
イラストレーター森流一郎さんのブログの
http://moriryuichiro.at.webry.info/200709/article_15.html
にも掲載されています。

「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」パンフレット売り切れ騒動

公開中のエヴァンゲリオン新作映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序(YOU ARE (NOT) ALONE)」は、
GAINAX ONLINE SHOP(EVANGELION STORE)の通販最新情報ブログの9月6日の記事
http://gainax.weblogs.jp/staff/2007/09/post_1b71.html
などによると、多くの映画館で早々とパンフレットが売り切れるという事態になったようです。
「関心空間」というブログの
http://www.kanshin.com/keyword/1201727
の記事などを見ると、初日から売り切れのところがあったようですし、上記通販サイトのブログの記事には、一週間で増刷分が入荷すると書かれていますが、
「Freeway Walker」というブログの9月19日の記事
http://ike-yu.at.webry.info/200709/article_6.html
などでも、やはり完売だったというレポートが掲載されていて、どうやら、入荷と売切がくり返されているようです。興行側の予想を大幅に越える観客数ということもあるでしょうが、ひとりで何冊も買っている人もいるとしか思えませんね。読むだけでなく、記念品としての保存用とか……。それにしても、ちょっと異常な感じ。
上記通販サイトのブログ記事からリンクがはられている劇場オリジナルグッズ専用の通信販売サイト
http://evamovie.shop9.makeshop.jp/
でも、9月上旬にパンフレットの販売を始めた当初は、いきなり「売切」と表示されていましたが、9月後半ごろからは、注文受け付け表示に変わったので、僕も、もし、映画館で入手できなかったら通販を利用しようかと思っていましたが、本日、ようやく、時間がとれて、池袋シネマサンシャインに出かけたところ、無事、パンフレットも入手できました。

映画そのものは、先日の「公開直前情報」の記事
http://masahirokitamura.blog.drecom.jp/archive/36
に書いた予想の範囲内でしたが、冒頭に、97年完結編のラストシーンで現れたのと同じような赤い海が現れるシーンと、ラストで、後半のキャラである渚カヲルが現れ、シンジのことをさして、「また3人目か」「早く会いたい」とつぶやいているようなシーンについては、オリジナル版(テレビシリーズ&旧劇場版)を意識している作り手や観客の視点を登場人物に一瞬与えるという、いわば超越的な視点を作品内に挿入しているように見えました。あるいは、予告編の一部であると言ってもよいのかもしれません。また、オリジナル版で「第3使徒」と呼ばれていた使徒が「第4使徒」になっているあたり、オリジナル版とはあくまでも別の作品であることに注意しなければいけないことを再確認させるものでした。セントラルドグマ(原典版では、その最深部のターミナルドグマ)の巨人は、今回は、早々と、ミサトによって「第2使徒、リリス」であるとシンジに語られ、これも、テレビシリーズの展開との違いですね。
来年公開という第2部(「破」)や、その後の第3部(急)&第4部は、オリジナル版とはかなり違う作品になりそうで、今後の展開は、予想できません。

〔当ブログ内の関連記事〕
http://masahirokitamura.blog.drecom.jp/archive/31など

〔HPの新世紀エヴァンゲリオンコーナー〕
http://homepage3.nifty.com/masahirokitamura/eva.htm

【07/10/07追記】
「ヱヴァンゲリヲン 新劇場版:序 ENTRY FILE 1」という本(角川、ニュータイプ編集部編)がまもなく発売になるようですね。いくつかのネット書店に情報が出ているほか、
「みんなのエヴァンゲリオン(ヱヴァ)ファン」というブログの昨日の記事
http://neweva.blog103.fc2.com/blog-entry-91.htmlにある雑誌記事の紹介の中に情報が出ています。
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