北村正裕BLOG

【北村正裕のナンセンスダイアリー】童話作家&シンガーソングライター、北村正裕のブログです。 執筆情報用ホームページ(童話作家・北村正裕のナンセンスの部屋) http://masahirokitamura.my.coocan.jp/ と、音楽情報用HP(北村正裕アート空間) http://masahirokitamura.art.coocan.jp/ もよろしく。 X(旧ツイッター)アカウントは「@masahirokitamra」です。

2008年04月

絵本ナビで安房直子作品のリストを見ると

安房直子さんの童話作品は、最近も、「うさぎ座の夜」が味戸ケイコさんの絵で絵本化されるなど、これまでに色々な作品が絵本化されているようですが、「絵本ナビ」というサイトにある作品リスト
http://www.ehonnavi.net/author.asp?n=1288
を見ると、「きつねの窓」などを除けば、ほんとうに安房さんらしい名作だと思われるものは、絵本化されていないように感じます。作品の好みは、ひとそれぞれでしょうけど、僕の場合、一番好きな「夏の夢」を収録した作品集(講談社文庫版「だれにも見えないベランダ」など)が、現在、一般書店で入手不可能になっていることを考えると、この作品など、絵本化する価値が一番高いように思うのですが……。絵本作家の酒井駒子さんなどが絵を描いたらおもしろいものができるんじゃないでしょうか?それから、名作「ほたる」は、前にもこのブログで紹介したように、瑞雲社版『夢の果て』に味戸ケイコさんの絵とともに収録され、これは、上記「絵本ナビ」のリストにも「絵本」と認められて載ってはいるものの、サイト参加者の評価ランク順のリストでは、現在、20作品中20位。この本は、絵が少ないので、そもそも、絵本といえるかどうか微妙ですので、絵本ナビの参加者には関心が持たれないのかもしれませんが、なんか寂しいですね。では、もっと、ずっと絵本らしい本で、安房直子さんと味戸ケイコさんのコンビによるオリジナル絵本で味戸さんの幻想的な絵がたっぷり味わえる「白樺のテーブル」はどうだろう?と、捜してみると、なんと、これは、リストに掲載されてさえいない!つまり、対象外。もしかすると、「絵本ナビ」は、読み聞かせ用の絵本を親が捜すためのサイトという色合いが強く、したがって、それなりの本ばかりが優先されてしまうのかもしれません。ある程度の読解力を持って、じっくりと味わうとおもしろい、というような本は、「大人の絵本」とか「大人の童話」などという特別なレッテルを貼られて、メジャーな絵本情報からはじかれてしまうのかもしれません。というわけで、絵本ファンの間では、まだまだ、安房さんの作品のほんとうの魅力は充分に評価されていないんじゃないかな、と思いました。

ところで、HPの「安房直子童話作品集と収録作品」のページ
http://homepage3.nifty.com/masahirokitamura/awa.htm
を更新し、現在比較的入手しやすい作品集と収録作品を記しました。

安房直子さんの本については、ここのブログでも
http://masahirokitamura.blog.drecom.jp/archive/43
http://masahirokitamura.blog.drecom.jp/archive/18
に関連記事を書いていますが、ここで、他のブログの中から、2004年の偕成社版「安房直子コレクション」刊行後の記事で、安房さんの作品へのコメントがある記事を、いくつか紹介しておきます。

死者の世界への想いが強く描かれる童話集「白いおうむの森」についてのコメントがある記事としては、
「Silent Box」というブログの
http://gooddays365.blog63.fc2.com/blog-entry-11.html

滅びへの憧れに満ちた童話集「銀のくじゃく」についてのコメントがある記事としては、
「古びた森小屋」というブログの
http://moony.at.webry.info/200608/article_18.html

「安房直子コレクション」についてのコメントがある記事としては、
「HELLO日記」というブログの
http://blogs.yahoo.co.jp/night_fishing1027/2670751.html

また、現在、一般書店での入手が困難な講談社文庫版「だれにも見えないベランダ」についてのコメントがある記事としては、
「Ciel Blue」というブログの
http://cafebleu.vis.ne.jp/ciel/archives/2007/07/16_1700.phpがあります。

花の季節

花の季節ですね。
僕は、華やかに咲き誇るさくらよりも、野に咲く花や、道ばたの花が好きです。自宅の近所の道ばたでは、先週ごろから、スミレの花が、ひっそりと咲き始めていますが、アスファルトの切れ目に咲くスミレも、そんな、好きな花のひとつです。?写真は、東京都豊島区雑司が谷2丁目で、4月3日撮影?

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フォーク歌手のイルカのオリジナル曲の「風にのせて」の中に、
「風にゆれてる花が
君には見えますか?
見ようとしなければ
何も見えはしないのです」
という歌詞が出てきますが、スミレは、ちょうど、そんな花ですね。
同じイルカの「ちいさな空」という歌の中には、
「アスファルトの間に
小さな花を見た時
ぼくは この街が好きだと思った」
という歌詞がでてきますが、これなど、いよいよ、スミレにぴったり。
この「風にのせて」と「ちいさな空」は、いずれも、イルカのライブアルバム「あしたの君へ」に収録されていますが、特に、「風にのせて」は、イルカ自身の完全なギター弾き語りによる演奏で、貴重な音源です。そのほか、ライブバージョンのアレンジによる「なごり雪」(伊勢正三作詞・作曲)もはいっていますよ。
このライブアルバムは、1979年12月2日渋谷公会堂でのライブ収録ですが、実は、僕は、ちょうど、この日のコンサート会場の客席にいた観客のひとりです。
「なごり雪」のように、「ぼく」と「君」という人称代名詞で歌われる歌は、なぜか、女性歌手が歌うと魅力的にきこえますが、イルカの場合、特に、それが得意な歌手だという感じがします。
あれれ?いつのまにか、(また)アーティスト紹介記事になってしまいました。

夕暮れ風鈴楽団のCDとライブ

先日(4月2日)、新橋のライブハウスで行われた夕暮れ風鈴楽団のライブを聴いてきました。このグループは、女性シンガーソングライターのあきぞさんを中心とするグループで、少し前に、このグループのCD『神様よりも高い場所』をネットショップで購入して聴いていたのですが、今回、ちょうど都合のつく日時にライブがあったので、ライブも聴くことができました。
そもそも、どういうきっかけでこのグループを知ったのか、ということから話を始めましょう。
1ヶ月前の3月1日に、絵本画家の高岡洋介さんの絵本原画展の会場で、高岡さんのお友達のシンガーソングライターの塚本よしなりさんがギターとピアノの弾き語りライブ演奏をして、その音楽に合わせて、高岡さんがライブペインティングを行うというパフォーマンスがあったのですが、そのとき、塚本さんが、ご自身のオリジナル曲のほかに、「夕暮れ風鈴楽団というバンドの曲を一曲歌います」と言って、「コーヒー」という曲をギター弾き語りで歌うのを聴いたのが、夕暮れ風鈴楽団の曲とのはじめての出会いでした。その曲もさることながら、僕は、「夕暮れ風鈴楽団」というグループ名に興味を覚えました。というのは、先日、このブログでもお知らせしたように、僕は、近々、『ガラスの中のマリー』という絵本を出版する予定なのですが、その本文原稿の最初のページの文章の中に、「夕暮れ」という言葉と「風鈴」という言葉が出てくるからです。3月の時点で、すでに、絵本出版の構想は、ほぼ、まとまっていたので、「夕暮れ風鈴楽団」という名のグループの存在を知って、他人のような気がしなかったというわけです。
それで、ネットで調べてみると、このグループのホームページ
http://www.yuugurefuurin.com/
のデザインの徹底したレトロ路線が、いよいよおもしろく思われ、また、そこで情報を得て、ネットショップで、マキシシングルCD『神様よりも高い場所』を購入して聴いてみたところ、冒頭のタイトル曲が実にいい!詞、曲、歌唱とも見事で、一度、このグループの、ライブも聴いて見たいと思うようになったというわけです。CDでは、すみよしたけしさんのギターなどの演奏にのせて歌われていますが、今回のライブは、ふじいみきさんのピアノとあきぞさんのヴォーカルというふたり編成のライブでした。「神様よりも高い場所」は演奏されませんでしたが、同じCDに収録されている「ノンノンさんで恋をしヨ☆」は、CDとは違った編曲で演奏され、僕には、今回のライブのアレンジの方が、ずっとよかったと感じられました。初めて聴いた「赤い実」や「かくれんぼ」という童話的(あるいは童謡的)な作品にも好感を持ちました。そして、なによりも、あきぞさんというシンガーソングライターの非凡な才能を感じました。
では、どこがどういいのか?以下に、少し、書いておきます。 続きを読む

新作絵本出版決定

三一書房より、絵本『ガラスの中のマリー』(北村正裕=作・絵・撮影)が出版されることになりました。これは、2008年1月にHPの作品公開のコーナーに掲載した創作メルヘンを絵本化するもので、絵も作者が描き、さらに、作者自身が撮影したいくつかの風景写真を使う予定です。色彩は、全編、セピア色に統一する方針ですが、完全な単色印刷ではなく、ダブルトーン(2色重ね刷り)にして、深みのある色彩を目指す方針です。
本日、編集担当者とブックデザイン担当者と僕と3人での打ち合わせを行い、今後のスケジュールなどについても話し合いをしました。今のところ、2008年夏ごろまでの発売を目指して制作を進めることになっています。
詳しい情報は、HPの中の「『絵本ガラスの中のマリー』出版情報」
http://homepage3.nifty.com/masahirokitamura/marie-e.htm
のページに、随時、掲載していく予定です。
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