12月31日で閉館となる座席数日本最大の映画館、新宿ミラノ座のラストショー、24作品のうちのひとつに選ばれた「THE END OF EVANGELION」(「新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に」、97年公開)、25日の上映を見てきました。
『エヴァンゲリオン解読』の序章(静山社文庫版『完本 エヴァンゲリオン解読』ではP.33)にも書いた通り、僕は、97~98年に、東映パラスなどで12回見ていますが、ミラノ座では見ていませんでした。今回、ついに、新宿ミラノ座での鑑賞。そして、映画館での鑑賞13回となって、自己記録を更新してしまいました。
ある意味で未完に終わったTVシリーズ「新世紀エヴァンゲリオン」の結末を描くこの映画は、日本のアニメ映画の歴史的傑作だと言っていいでしょう。また、実写部分に登場する映画館の客席の映像が新宿ミラノ座のものだということはよく知られていますが、今回、上映前に、館長さんが挨拶に立ち、「ご存じと思いますが」と前置きした上で、改めて「当館で撮影されたものです」と明言していました。ミラノ座のラストショーには最適な映画のひとつですね。
上映が終わると、控えめに始まった拍手が、少しずつ広がり、客席全体が拍手に包まれました。もちろん、僕も、拍手に参加しました。
さらに、多くの観客が、スクリーンの前に立って、客席を撮影していました。

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上映前には、スクリーンに「新宿ミラノ座より愛をこめて~LAST SHOW~」

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上映終了後、多くの観客がスクリーンの前から客席を撮影していました。


昨年は、「劇場版魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語」という傑作アニメ映画が誕生しましたが、「THE END OF EVANGELION」がなかったら、たぶん、あの傑作も生まれなかったでしょう。昨年12月のブログ記事
http://masahirokitamura.dreamlog.jp/archives/52315781.html
にも書いたように、「叛逆の物語」は、童話とバレエ「くるみ割り人形」の影響を強く受けていると思いますが、「エヴァンゲリオン」の影響を強く受けているということにも疑いの余地はないでしょう。「劇場版魔法少女まどか☆マギカ」の「前編」と「後編」の宣伝用パンフには、「エヴァンゲリオン」の監督(総監督)の庵野秀明さんのコメントが載っており、庵野さんにコメントを依頼した「まどか☆マギカ」スタッフの庵野さんへの尊敬の念が感じられます。

ところで、12月1日のエヴァンゲリオン公式サイトのニュースでの発表
http://www.evangelion.co.jp/3_0/news/det_11355.html
によると、2015年夏に、『新世紀エヴァンゲリオン』HDリマスターBlu-ray BOXが発売され、これまでビデオソフトが発売されていなかった修正前の「DEATH」(映画「シト新生」の前半部)も収録されるとのこと。また、2003年発売のリニューアル版DVDには収録されなかった「REBIRTH」も収録されるとのことなので、名曲「魂のルフラン」の流れる映像も復活することになります。『エヴァンゲリオン解読』(初版2001年、三一書房)の2007年新版発行のさい、「資料に関する補足(2007年)」として、「『魂のルフラン』の流れる劇場版ソフトを入手したいという場合には、1999年に発売された古い劇場版DVDか、2000年に限定発売された『セカンドインパクトボックス』の下巻を探さなければならない」と書き、この「補足」は、この本の文庫版である『完本 エヴァンゲリオン解読』(静山社文庫、2010年)でもP.243に載っていますが、2015年にブルーレイが発売されたら、そちらをおすすめしなくてはならなくなります。
HPのエヴァンゲリオンコーナー
http://homepage3.nifty.com/masahirokitamura/eva.htm
の中の「エヴァンゲリオンの基礎知識」のページ
http://homepage3.nifty.com/masahirokitamura/eva-g.htm
には、すでに、「2015年夏、新世紀エヴァンゲリオン Blu-ray BOX発売予定」の情報追加しました。

静山社文庫版『完本 エヴァンゲリオン解読』の読者の感想は、たとえば、ブクログのページ
http://booklog.jp/item/1/4863890486
などにいくつか出ています。

1995年にTVシリーズの放送が始まった「新世紀エヴァンゲリオン」の舞台は「西暦2015年」ということで、放送開始25周年にあたる2015年は、「エヴァンゲリオン」にとって特別な年。そういうわけで、「ヱヴァンゲリヲン公式インフォメーションセンター」のウェブサイトには、エヴァ20周年記念特設ページ「EVANGELION 2015」
http://www.eva-info.jp/20th/
が、12月24日に開設されました。

「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズのほうは、「新世紀エヴァンゲリオン」の世界に対するパラレルワールドのような感じで、そちらの「完結編」(「シン・エヴァンゲリオン劇場版:❘❙」、EVANGELION:3.0+1.0)で「新世紀エヴァンゲリオン」の世界との関係が鮮明になるのかどうか、また、そもそも、いつ公開になるかもまだわかりませんが、
「みんなのエヴァファン」というブログの12月25日の記事
http://neweva.blog103.fc2.com/blog-entry-3498.html
には、「2015年秋~冬に公開予定?」という情報が載っています。