北村正裕BLOG

【北村正裕のナンセンスダイアリー】童話作家&シンガーソングライター、北村正裕のブログです。 執筆情報用ホームページ(童話作家・北村正裕のナンセンスの部屋) http://masahirokitamura.my.coocan.jp/ と、音楽情報用HP(北村正裕アート空間) http://masahirokitamura.art.coocan.jp/ もよろしく。 ツイッターアカウントは「@masahirokitamra」です。

2018年04月

「火垂るの墓」赤茶色の服の清太、中盤の登場にも注目

13日に日テレで放送された高畑勲監督によるアニメ映画「火垂るの墓」。以前、ビデオ見て以来、久しぶりに見ましたが、一度めには気づけなかった場面にも気づくことができて、とても感動してしまいました。

最初に見たときに印象的だったのはラストシーン。それが、あまりにも印象的だったので、今回の放送の数時間前のツイート
https://twitter.com/masahirokitamra/status/984732180814315520
でそのことを書いておきましたが、清太たちが丘の上から現代の日本の夜景を見ているようなラストシーンのインパクトは、今回も変わらず、あの赤茶色の服の、未来、あるいは別世界から来たような、そして、亡霊のようにも見える清太が、冒頭とラストシーンだけでなく、中盤にも一瞬登場していることに気付いて、その意味について、考えさせられました。

中盤というのは、節子たちの亡くなった母親の着物がおばさんによって処分されるときに節子が大泣きするシーンの直後のシーンです。節子の泣き声を部屋の外で聴いて、大きく目を見開いて呆然とする清太。
このシーンは、何を意味しているのでしょうか?

この物語の中盤では、おばさんのひとつの台詞が隠されていることを考えると、ここでの清太の驚きが何を意味しているのか、手がかりがつかめるような気がします。
物語の終盤で、節子が、おばさんから母親の死を聞いてしまっていたことがわかりますが、節子への思いやりからそれを隠していた清太の気持ちをくみ取った節子は、おばさんから聞いてしまったことを、長い間、清太に言わないでいたことが判明します。では、おばさんが節子に母親の死を告げたのはどのタイミングだったのか?それが、問題の中盤のシーンだったのではないでしょうか?未来から来て、この物語の回想の主である亡霊のような清太がショックを受けたのは、おばさんが節子に母の死を告げてしまったことを初めて知ったことだったのではないでしょうか?節子の泣き声は、着物のことではなく、母の死そのものに対するもので、続いた音声のようにも聞こえる節子の泣き声は、実は、二つの場面の亡き声をつなげたものだったのではないでしょうか?
ここで、映画から隠されているおばさんの声を聴いてしまった清太は、未来から来た清太なので、物語の中の清太は、このことを知らず、だから、終盤で、節子に打ち明けられたときに涙が止まらなかったのでしょう。

では、何故、中盤のこの場面に、あえて、未来から来た清太の驚くシーンが挿入されているのでしょうか?
僕は、これは、清太と節子が、おばさんの家では生きていけないのだということを、作者が視聴者に示すために挿入したシーンだったのではないかと思うようになってきました。「生きる」というのは、単に、生物学的な意味での生命を維持するということではありません。
おばさんの家を出るときの節子の喜びに満ちた姿は忘れることができません。そして、その後も、節子は、それを後悔するようなことは、一切、ありませんでした。そして、節子の食べ物を手に入れるために畑の作物を盗もうとして殴られた末に警察に連れていかれた清太をひそかに追いかけ、釈放された清太を出迎えたときにも、「どこにも行かないで」とだけ訴え、自らの命の限界を悟った節子の最期の言葉は、「兄ちゃん、おおきに」でした。清太にとって、「生きる」ということは、そんな節子の思いにこたえることであり、節子にとっても、「生きる」ということは、清太とふたりでの生活を守ることだったのではないでしょうか?
空襲のどさくさの中で食べ物を盗み食いしたり、畑の作物を盗んで節子に食べさせようとするほどのたくましさを持っていた清太も、節子の死後、もう、「生きる」意味をなくしてしまうと、まもなく、冒頭に示されているように、駅の構内で死んでしまいます。
二人は、戦争の犠牲になった。しかし、それでも、兄妹の愛を貫いた。そして、そのことが、私たちを感動させるのではないかと思えるのです。

22日に朝日新聞の文化・文芸面に掲載された記事で紹介されているところによると、ネット上には、兄妹の死の責任が清太にあるというような意見も見られたとのことですが、彼らは、最後まで懸命に「生きた」のだと、僕は思います。そして、それを強調するために作者が挿入したのが、上記の中盤のシーンなのではないかと思うようになりました。
朝日新聞の記事には、「ネット上の応酬」というのが、ネット上のどのサイトのものなのか書かれていませんが、映画公開当時の「アニメージュ」誌に掲載された高畑監督のインタビューが注目されたという記述を手掛かりに探してみたところ、これについては、匿名掲示板「5ちゃんねる」の中の
「高畑勲「火垂るの墓を観た若者が西宮のおばさんを擁護する意見が大勢を占める時代がもし来たら恐ろしい」」というスレッド
https://hayabusa9.5ch.net/test/read.cgi/news/1523726291/
が該当ページのひとつである可能性があるように思います。

asahi180422e
4月22日付け朝日新聞記事の一部

ツイッターを見る限りは、今のところは、「西宮のおばさんを擁護する意見が大勢を占める」という状況ではないと思います。

〔北村正裕ツイッター〕
https://twitter.com/masahirokitamra

〔北村正裕ホームページ〕
http://masahirokitamura.my.coocan.jp/

「新世紀エヴァンゲリオン」TV版&映画(劇場版完結編)動画無料配信

4月30日から5月6日まで、AbemaTVで、アニメ 「新世紀エヴァンゲリオン」TVシリーズと映画(劇場版完結編)動画が無料配信されるようです。

「エヴァ・インフォメーション」のページ
http://www.eva-info.jp/4184
ツイート
https://twitter.com/eva_information/status/989368616071020544
に情報が出ています。

BD、DVDを持っていない人にとってはチャンスかもしれませんね。

「新世紀エヴァンゲリオン」については、HPの中の「エヴァンゲリオンの基礎解説」のページ
http://masahirokitamura.my.coocan.jp/eva-g.htm
にも書いたように、TVシリーズの第弐拾壱話から第弐拾四話ついては、放送(オンエア)バージョン(OAフォーマット版)とビデオフォーマット版には違いがあるので、放送版をご覧になってから、興味感じた方には、放送後に修正されて発表されたビデオフォーマット版もご覧になるとよいと思います。また、映画「シト新生」の一部である「DEATH」については、1997年の公開時の原典版が1998年の上映に際して改訂され「TRUE2」バージョンと呼ばれるものになり、今回配信されるものもそのバージョンですが、2015年に発売されたBDボックスには、原典版の映像もはいっていて、これについては、Amazonの商品ページに、2015年8月25日に、「DEATH原典版、ラストシーン別台詞版等貴重な映像」というタイトルでカスターレビュー
https://www.amazon.co.jp/gp/customer-reviews/R14NTUXS42DGMP/
を書いておきましたので、ご参照ください。

三一書房版「エヴァンゲリオン解読」(北村正裕著)の文庫版として、2010年に発行された「完本 エヴァンゲリオン解読」(静山社文庫)が、2015年8月の重版で第2版が出たさいに、上記BDボックスの情報を含めて、ビデオソフトの情報を載せています。
これについては、当ブログの15年8月の記事
http://masahirokitamura.dreamlog.jp/archives/52375383.html
に書いてあります。

この本について、最近でも、読者の方のツイート
https://twitter.com/chiharutamago/status/923366958606647297
などに感想が書かれています。
また、三一書房版についても、
https://twitter.com/tadasunakaragi/status/958686012556812288
などに感想が載っています。
97年ごろには、大量の「エヴァ本」が出版されていましたが、そのことについての感想が、つい最近の読者のツイート
https://twitter.com/5wfhNJKVzGvaBZ2/status/987142554666680320
に載っています。

〔HPのエヴァンゲリオンコーナー〕
http://masahirokitamura.my.coocan.jp/eva.htm

〔北村正裕ツイッター〕
https://twitter.com/masahirokitamra

無料学習教室・学生ボランティア(学ボラ)等募集中

東京都豊島区で、学生ボランティアと社会人ボランティアで運営している地域の小中学生を対象にした無料学習教室、クローバーでは、大学の新入生などに向けて、説明会の準備をするなど、ボランティア募集活動をしています。学生ボランティアと社会人ボランティアのうち、学生ボランティアの場合は、春には大学卒業と就職により、ボランティア活動から離れる人たちが何人か出る一方、大学新入生のボランティアとしての加入が期待できる時期なので、この時期、東京23区内の大学を対象に、ボランティア募集のチラシ(フライヤー)を作って、掲示してもらったり、構内に置いてもらったりというお願いをしています。5月後半には、ボランティア参加希望者を対象にした説明会の予定もあります。

clover18a
フライヤー(表面)

clover18b
フライヤー(裏面)

学習支援会の名称は「クローバー」といい、豊島区から後援を受け、区の施設を利用して活動しています。団体名は、「子どもサポーターズとしま」です。
クローバーのホームページは
http://clovertoshima.wixsite.com/toshimaku-clover
です。
このホームページには、関連団体として東京パブリック法律事務所のホームページへのリンクがありますが、現在、この事務所所属の弁護士が代表をつとめていて、クローバーのチラシ(フライヤー)の保管、発送作業なども、また、ボランティア会議もこの事務所でやっています。また、NPO法人豊島子どもWAKUWAKUネットワークとも協力して活動をしています。
僕がこの団体の活動に参加したのは、昨年12月で、まだ、最近ですが、クローバーの活動自体は、もう、十年近い歴史があり、最近急増しているこの種のボランティア団体のさきがけ的存在と言ってよいと思います。最近は、新しい無料学習塾が全国的に増えているようですが、それだけ、需要が増えているということなのだと思います。
なお、僕自身は、仕事のスケジュールの関係で、今年は、クローバーの活動への参加は、ほとんど、春休み、夏休み、冬休みといった休暇の時期限定になってしまう見込みです。みな、参加できるときに参加して、全体として活動を維持しているという状況ですが、学生ボランティアの存在はとても大きいです。
クローバーのホームページの中のボランティア紹介のページに載っているボランティアはごく一部のメンバーで、こういうページでは名前を出していないボランティアが多数います。
活動の目的は、経済事情で塾に通えない小中学生など、地域の子ともたちの学習支援ですが、こういう活動は、ボランティアにとっても勉強になり、学生ボランティアにとっても貴重な体験になっているのではないかと思います。

〔当ブログ内の関連記事〕
http://masahirokitamura.dreamlog.jp/archives/52428451.html

トラックバック機能廃止のお知らせ

ブログのサーブビス提供会社の方針で、トラックバック機能がなくなってしまいました。ご了承ください。
なお、現在、当ブログの記事への直接のコメント記入はできない設定になっています。コメントは、関連のツイートへの返信等のかたちで書いていただければありがたいです。
ツイッターのアカウントは @masahirokitamra
https://twitter.com/masahirokitamra
です。また、ホームページの現在のURLは、音楽情報用と文筆情報用が、それぞれ、
http://masahirokitamura.art.coocan.jp/
http://masahirokitamura.my.coocan.jp/
です。
記事検索
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計: