安房直子さんの童話作品は、最近も、「うさぎ座の夜」が味戸ケイコさんの絵で絵本化されるなど、これまでに色々な作品が絵本化されているようですが、「絵本ナビ」というサイトにある作品リスト
http://www.ehonnavi.net/author.asp?n=1288
を見ると、「きつねの窓」などを除けば、ほんとうに安房さんらしい名作だと思われるものは、絵本化されていないように感じます。作品の好みは、ひとそれぞれでしょうけど、僕の場合、一番好きな「夏の夢」を収録した作品集(講談社文庫版「だれにも見えないベランダ」など)が、現在、一般書店で入手不可能になっていることを考えると、この作品など、絵本化する価値が一番高いように思うのですが……。絵本作家の酒井駒子さんなどが絵を描いたらおもしろいものができるんじゃないでしょうか?それから、名作「ほたる」は、前にもこのブログで紹介したように、瑞雲社版『夢の果て』に味戸ケイコさんの絵とともに収録され、これは、上記「絵本ナビ」のリストにも「絵本」と認められて載ってはいるものの、サイト参加者の評価ランク順のリストでは、現在、20作品中20位。この本は、絵が少ないので、そもそも、絵本といえるかどうか微妙ですので、絵本ナビの参加者には関心が持たれないのかもしれませんが、なんか寂しいですね。では、もっと、ずっと絵本らしい本で、安房直子さんと味戸ケイコさんのコンビによるオリジナル絵本で味戸さんの幻想的な絵がたっぷり味わえる「白樺のテーブル」はどうだろう?と、捜してみると、なんと、これは、リストに掲載されてさえいない!つまり、対象外。もしかすると、「絵本ナビ」は、読み聞かせ用の絵本を親が捜すためのサイトという色合いが強く、したがって、それなりの本ばかりが優先されてしまうのかもしれません。ある程度の読解力を持って、じっくりと味わうとおもしろい、というような本は、「大人の絵本」とか「大人の童話」などという特別なレッテルを貼られて、メジャーな絵本情報からはじかれてしまうのかもしれません。というわけで、絵本ファンの間では、まだまだ、安房さんの作品のほんとうの魅力は充分に評価されていないんじゃないかな、と思いました。

ところで、HPの「安房直子童話作品集と収録作品」のページ
http://homepage3.nifty.com/masahirokitamura/awa.htm
を更新し、現在比較的入手しやすい作品集と収録作品を記しました。

安房直子さんの本については、ここのブログでも
http://masahirokitamura.blog.drecom.jp/archive/43
http://masahirokitamura.blog.drecom.jp/archive/18
に関連記事を書いていますが、ここで、他のブログの中から、2004年の偕成社版「安房直子コレクション」刊行後の記事で、安房さんの作品へのコメントがある記事を、いくつか紹介しておきます。

死者の世界への想いが強く描かれる童話集「白いおうむの森」についてのコメントがある記事としては、
「Silent Box」というブログの
http://gooddays365.blog63.fc2.com/blog-entry-11.html

滅びへの憧れに満ちた童話集「銀のくじゃく」についてのコメントがある記事としては、
「古びた森小屋」というブログの
http://moony.at.webry.info/200608/article_18.html

「安房直子コレクション」についてのコメントがある記事としては、
「HELLO日記」というブログの
http://blogs.yahoo.co.jp/night_fishing1027/2670751.html

また、現在、一般書店での入手が困難な講談社文庫版「だれにも見えないベランダ」についてのコメントがある記事としては、
「Ciel Blue」というブログの
http://cafebleu.vis.ne.jp/ciel/archives/2007/07/16_1700.phpがあります。