先日、「『かがみの孤城』は正当に評価されていない?」というブログ記事の中で、「紹介のされ方が偏っている」と書いたばかりの小説『かがみの孤城』(辻村深月作)のアニメ映画化(劇場アニメ化)が発表されました。2022年冬公開とのこと。
その公式サイト
https://movies.shochiku.co.jp/kagaminokojo/
に掲載された紹介文を見ると、小説の紹介文のうち、先日、「余計な一言」と書いた「生きづらさを感じているすべての人に贈る物語」という部分が削除され、
「学校での居場所をなくし閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐりぬけた先にあったのは、不思議な建物。そこにはちょうどこころと似た境遇の7人が集められていた― なぜこの7人が、なぜこの場所に。すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる」
という部分が、少し加筆された形で掲載されていて、小説の紹介としても、このほうがよいように思います。映画の紹介文では、「こころ」という主人公の名前の前に「中学生」という一言がはいって、わかりやすくなっているのもよいと思います。
また、新たに、
「城の中には秘密の「鍵」が隠されており、その鍵を見つけた者は、何でも願いが叶うという―」
という一文も加わっています。
先月電子出版した『夢の中の第3村:「エヴァンゲリオン」「まどかマギカ」と「かがみの孤城」の芸術論』(北村正裕著、Kindle版)
https://www.amazon.co.jp/dp/B09PMMW9HS/
の書名の「第3村」は、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』に出てくる村の名前ですが、この作品論の中身は、「エヴァンゲリオン」よりも、「かがみの孤城」についての記述のほうに多くのページを費やしていて、もし、『かがみの孤城』の鏡の城に印象的な固有名でもあればそちらを使ってもよいところだったくらいです。第二章では、『かがみの孤城』連載版から十七年版への大改作を検証して評価していますが、もともと、この紹介を書かなければということで書き始め、さらに、自分自身も立ち会うことになった日本の現実のフリースクールのスタートのころのことや、小説『かがみの孤城』とアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』との比較などを書き、その時点では、まだ、『エヴァンゲリオン』について触れることは避けるつもりでいたくらいです。というのも、『エヴァンゲリオン』シリーズは、95年に放送が始まったテレビアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』に始まり、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズの完結に至るまで、非常に頂戴なアニメであり、かつては、『新世紀エヴァンゲリオン』について論じた『エヴァンゲリオン解読』(北村正裕著、2001年、三一書房)を出版しましたが、新劇場版シリーズまで論じるとなると大変なことになってしまいそうだし、そうなると、原稿を読んでくれる出版社がないかもしれないという懸念も感じたからです。それでも、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズの完結編である『シン・エヴァンゲリオン劇場版』(2021年3月)を見て、『かがみの孤城』を論じるのに『シン・エヴァンゲリオン劇場版』に触れないわけにはいかないと感じ、計画を変更したという経緯があります。その結果、出版社に持ち込んで企画を採用してもらうことは当面難しいと判断し、とりあえず、電子版のみ個人で出版することにしたわけです。
執筆のきっかけを考えれば、仮に、今後、紙の本としての出版もできる可能性があれば、例えば、書名は、『「かがみの孤城」、奇跡のラストの誕生」などという書名も悪くないかなあなどとも思ったりしていますが、どうでしょう? しかし、出版社への売り込みというのは、簡単ではないので、やはり、難しいかもしれません。『エヴァンゲリオン解読』(三一書房)のときは、『エヴァンゲリオン』論に興味を持っている編集者を探せばよかったわけで、それは、当時の出版物を読むことで可能だったのに対して、3作品を論じるとなると、読んでくれる人を探すのは、多分、簡単ではないでしょう。一般読者であれば、3作品のすべてを見ていなくても、『かがみの孤城』だけを読んでいるか、または、来年以降なら、その映画を見ていればそれだけでもよいわけですが、編集者の立場では、『エヴァンゲリオン』も『まどかマギカ』も全然見ていないという場合には、その部分の作品論の原稿などなかなか読む気になれないでしょうからね。
『かがみの孤城』について論じている『夢の中の第3村』の第二章~第四章が小説『かがみの孤城』の既読者のための章ということは、本の序章にも書いた通りですが、アニメ映画化された後は、小説未読でも映画鑑賞を終えた人なら読める章ということになると思います。
『かがみの孤城』のアニメ映画により、小説『かがみの孤城』の読者でこれまでアニメにはあまり興味がなかったという人で、『エヴァンゲリオン』や『まどかマギカ』というアニメにも興味持って、『夢の中の第3村』を読んでみようと思ってくれる人も出てくるかもしれませんね。是非、そうしてください。
〔『夢の中の第3村』電子出版のお知らせブログ記事〕
http://masahirokitamura.dreamlog.jp/archives/52485925.html
〔ホームページ内の『夢の中の第3村』電子出版情報リンクのページ〕
http://masahirokitamura.my.coocan.jp/villege3-l.htm
【22年11月12日追記】
22年1月に電子出版した『夢の中の第3村』の内容を再構成したものが、『「かがみの孤城」奇跡のラストの誕生』の書名で、12月に彩流社から出版されることになりました。
小説『かがみの孤城』(辻村深月作)を読み終えた方で、その奇跡のようなラストの誕生の背景について興味持たれた方には、是非、お読みいただきたいと思います。
彩流社の情報ページ
https://www.sairyusha.co.jp/book/b10025211.html
情報記事
http://masahirokitamura.dreamlog.jp/archives/52493986.html
(22年11月12日追記)
その公式サイト
https://movies.shochiku.co.jp/kagaminokojo/
に掲載された紹介文を見ると、小説の紹介文のうち、先日、「余計な一言」と書いた「生きづらさを感じているすべての人に贈る物語」という部分が削除され、
「学校での居場所をなくし閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐりぬけた先にあったのは、不思議な建物。そこにはちょうどこころと似た境遇の7人が集められていた― なぜこの7人が、なぜこの場所に。すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる」
という部分が、少し加筆された形で掲載されていて、小説の紹介としても、このほうがよいように思います。映画の紹介文では、「こころ」という主人公の名前の前に「中学生」という一言がはいって、わかりやすくなっているのもよいと思います。
また、新たに、
「城の中には秘密の「鍵」が隠されており、その鍵を見つけた者は、何でも願いが叶うという―」
という一文も加わっています。
先月電子出版した『夢の中の第3村:「エヴァンゲリオン」「まどかマギカ」と「かがみの孤城」の芸術論』(北村正裕著、Kindle版)
https://www.amazon.co.jp/dp/B09PMMW9HS/
の書名の「第3村」は、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』に出てくる村の名前ですが、この作品論の中身は、「エヴァンゲリオン」よりも、「かがみの孤城」についての記述のほうに多くのページを費やしていて、もし、『かがみの孤城』の鏡の城に印象的な固有名でもあればそちらを使ってもよいところだったくらいです。第二章では、『かがみの孤城』連載版から十七年版への大改作を検証して評価していますが、もともと、この紹介を書かなければということで書き始め、さらに、自分自身も立ち会うことになった日本の現実のフリースクールのスタートのころのことや、小説『かがみの孤城』とアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』との比較などを書き、その時点では、まだ、『エヴァンゲリオン』について触れることは避けるつもりでいたくらいです。というのも、『エヴァンゲリオン』シリーズは、95年に放送が始まったテレビアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』に始まり、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズの完結に至るまで、非常に頂戴なアニメであり、かつては、『新世紀エヴァンゲリオン』について論じた『エヴァンゲリオン解読』(北村正裕著、2001年、三一書房)を出版しましたが、新劇場版シリーズまで論じるとなると大変なことになってしまいそうだし、そうなると、原稿を読んでくれる出版社がないかもしれないという懸念も感じたからです。それでも、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズの完結編である『シン・エヴァンゲリオン劇場版』(2021年3月)を見て、『かがみの孤城』を論じるのに『シン・エヴァンゲリオン劇場版』に触れないわけにはいかないと感じ、計画を変更したという経緯があります。その結果、出版社に持ち込んで企画を採用してもらうことは当面難しいと判断し、とりあえず、電子版のみ個人で出版することにしたわけです。
執筆のきっかけを考えれば、仮に、今後、紙の本としての出版もできる可能性があれば、例えば、書名は、『「かがみの孤城」、奇跡のラストの誕生」などという書名も悪くないかなあなどとも思ったりしていますが、どうでしょう? しかし、出版社への売り込みというのは、簡単ではないので、やはり、難しいかもしれません。『エヴァンゲリオン解読』(三一書房)のときは、『エヴァンゲリオン』論に興味を持っている編集者を探せばよかったわけで、それは、当時の出版物を読むことで可能だったのに対して、3作品を論じるとなると、読んでくれる人を探すのは、多分、簡単ではないでしょう。一般読者であれば、3作品のすべてを見ていなくても、『かがみの孤城』だけを読んでいるか、または、来年以降なら、その映画を見ていればそれだけでもよいわけですが、編集者の立場では、『エヴァンゲリオン』も『まどかマギカ』も全然見ていないという場合には、その部分の作品論の原稿などなかなか読む気になれないでしょうからね。
『かがみの孤城』について論じている『夢の中の第3村』の第二章~第四章が小説『かがみの孤城』の既読者のための章ということは、本の序章にも書いた通りですが、アニメ映画化された後は、小説未読でも映画鑑賞を終えた人なら読める章ということになると思います。
『かがみの孤城』のアニメ映画により、小説『かがみの孤城』の読者でこれまでアニメにはあまり興味がなかったという人で、『エヴァンゲリオン』や『まどかマギカ』というアニメにも興味持って、『夢の中の第3村』を読んでみようと思ってくれる人も出てくるかもしれませんね。是非、そうしてください。
〔『夢の中の第3村』電子出版のお知らせブログ記事〕
http://masahirokitamura.dreamlog.jp/archives/52485925.html
〔ホームページ内の『夢の中の第3村』電子出版情報リンクのページ〕
http://masahirokitamura.my.coocan.jp/villege3-l.htm
【22年11月12日追記】
22年1月に電子出版した『夢の中の第3村』の内容を再構成したものが、『「かがみの孤城」奇跡のラストの誕生』の書名で、12月に彩流社から出版されることになりました。
小説『かがみの孤城』(辻村深月作)を読み終えた方で、その奇跡のようなラストの誕生の背景について興味持たれた方には、是非、お読みいただきたいと思います。
彩流社の情報ページ
https://www.sairyusha.co.jp/book/b10025211.html
情報記事
http://masahirokitamura.dreamlog.jp/archives/52493986.html
(22年11月12日追記)

