アニメ映画『かがみの孤城』(辻村深月原作、原恵一監督、丸尾みほ脚本)、本日、12月23日公開。初日の上映見てきました。
600ページを超える大作小説を約2時間の映画にまとめるのですから、原作の要素をかなり圧縮しないといけないのは当然ですが、うまく2時間の映画にまとめてあるという印象でした。
例えば、スバルの家庭の事情は、映画ではほとんど描かれておらず、原作小説でスバルの台詞にあったスバルの兄の存在などは、映画には一切出てきませんでしたが、このスバルの兄をめぐる原作での描写は、4月24日の記事
http://masahirokitamura.dreamlog.jp/archives/52488812.html
に書いた通り、そもそも必ずしも成功しているとは言えないような部分だと思うので、こういうところの削除は、むしろ、鑑賞しやすさにつながっているように思いました。
城のビジュアルが登場したとき、最初に気になったのは、大時計への階段がないことでした。
この階段は、もともと雑誌「asta*」連載版にはなく、改作された17年単行本で始めて登場したものであるということは、来月刊行予定の『「かがみの孤城」奇跡のラストの誕生』(北村正裕著、彩流社、23年1月刊行予定)の第一章に書いてある通り(すでに校正も終了しています)ですが、その階段が、映画の城にはないので、クライマックスでこころが大時計を目指すシーンをどう描くのだろうと思ってみていたのですが、そこのところは、今回のアニメ映画では、ひとつの見せ場になっていたように思います。また、×マークの原作にはなかった役割にも注目です。
そのほか、今回、城に、「トロイメライ」(シューマン作曲)が流れる大きなオルゴールがありますが、ラスト近くで、幼少のリオンがミオのドールハウスの中に小さなオルゴールをいれるシーンがあり、それが城にあるオルゴールの元になっていることが示唆されると同時に、リオンが城の正体に気づく要因のひとつになっていたことも示されていて、ここのところは、映画独自の要素になっていました(幼いリオンの声は矢島晶子さん)。
一方、原作にあったミオとアキの特別な関係が映画には出てこないのが少し残念にも思いましたが、やはり、2時間の映画にまとめるとなると何かは削除せざるをえませんね。
原作小説(17年単行本)では、ラストの前にリオンの転校シーンがありますが、今回の映画では、17年版原作小説のラストとリオンの転校シーンの順番が逆になっていて、17年版小説の「奇跡のラスト」がラストではなく、ひとつ前に繰り上がっていますが、これは、音楽の使い方や、エンドロールとのつながりなどと関係があるかもしれません。「奇跡のラスト」に値するのは、17年版小説のラストであって、リオンの転校は、それだけでは「奇跡」の名には値しないでしょうが、エンドロールとのつながりを考えると、今回のような順番が選択された理由もわからないわけではありません。映画では、ラストのひとつ前になってしまいましたが、「心の教室」のシーンこそが「奇跡のラスト」だと思います。
声優陣では、テレビアニメ「忍たま乱太郎」、「名探偵コナン」で主役を務める高山みなみさん演じるマサムネは、期待通り、落ち着いたマサムネでした。そして、期待以上だったのが、主役、安西こころ役の當真あみさん。大きな声や派手な抑揚などが使えない難しい役だと思いますが、しっかりと主役の存在感を出せていたように感じました。
原作小説のファンにとっては是非見たい映画でしたが、原作未読の方にとっても魅力的な映画になっている思います。
原作小説について論じる作品論『「かがみの孤城」奇跡のラストの誕生』(北村正裕著、彩流社、23年1月刊行予定)は、映画鑑賞後かまたは原作小説読了後にお読みください。
〔北村正裕HP内の「かがみの孤城」関連リンクページ〕
http://masahirokitamura.my.coocan.jp/kagaminokojo-l.htm
〔彩流社の『「かがみの孤城」奇跡のラストの誕生』情報ページ〕
https://www.sairyusha.co.jp/book/b10025211.html
〔『「かがみの孤城」奇跡のラストの誕生』出版情報ブログ記事〕
http://masahirokitamura.dreamlog.jp/archives/52493986.html
〔北村正裕ツイッター〕
https://twitter.com/masahirokitamra

【追記】入場者プレゼントとして配布されている封筒にはいっているのは、登場人物たちの「その後」などを描くイラストが描かれた2枚のポストカードのセット。
封筒には「必ず〈鑑賞後〉に開封すること」と「中身をSNSに投稿しないこと」という2つの「お願い」が書かれていますが、映画の公式ツイッターの情報
https://twitter.com/kagami_eiga/status/1605503343211814912
によるとこの特典のカードのセットは3種類あるようです(カードは合計6種類)。
観劇回数を制限しなけい場合の3種類が揃うまでの観劇回数の平均値(期待値)を計算してみたら5.5回。そして、5回の観劇で3種類が揃う確率は50/81(61.7%)。計算、合ってるかな?


〔映画特典情報ツイート〕
https://twitter.com/masahirokitamra/status/1606292233291849730
【23. 2. 1追記】
映画入場特典イラストカード、1月20日に配布された第2弾と1月27日に配布された第3弾のカードに記された「孤城」の文字を鏡に写すと、第2弾カードでは「友達」、第3弾では「宝物」という文字に!
https://twitter.com/masahirokitamra/status/1620769149965443073

1月20日から、第1弾カードの画像が「スペシャル映像」として、本編後に上映されていて、そのカードのうちの1枚、アキとミオの特別な関係を示す絵も上映されています。BGMは、シューマン作曲「トロイメライ」。
(23. 2. 1追記)
【23. 2.17追記】
本日、映画興行収入10億円突破の発表がありました。
https://twitter.com/kagami_eiga/status/1626451374119522305
23日からの入場者プレゼント(入場特典)第4弾配布が、すでに13日に発表されています。
https://movies.shochiku.co.jp/kagaminokojo/news/230213special/
(23. 2.17追記)
【23. 2.23追記】
2月23日より公開3カ月目に突入、入場特典プレゼント第4弾のイラストカード配布開始。両面イラストのうち片面のQRコードを読み取ると第1弾カード〈その後の風景〉の画像が保存できる仕組みに!
情報ツイート
https://twitter.com/masahirokitamra/status/1628654213076242432
(23. 2.23追記)
【23. 3.25追記】
3月30日に丸の内ピカデリーでフィナーレイベント(閉城記念舞台挨拶)開催との発表。チケット発売中。
https://movies.shochiku.co.jp/kagaminokojo/news/230330event/
(23. 3.25追記)
【23. 4. 2追記】
3月30日、丸の内ピカデリーで閉城の日フィナーレイベントが行われ、主役声優の當真あみさんと原恵一監督の舞台挨拶がありました。
関連ツイート
https://twitter.com/masahirokitamra/status/1641429285994102784

一部の映画館では、まだ、上映続いていますが、フィナーレイベントの日で上映終了となった映画館が多いようです。
(23. 4. 2追記)
【23. 4. 7追記】
昨日(4月6日)、映画のブルーレイディスクとDVDが6月28日に発売されることが発表されました。また、4月28日からU-NEXTで先行配信されることも発表されました。
BD、DVD発売情報
https://movies.shochiku.co.jp/kagaminokojo/bd-dvd/
U-NEXT先行配信情報
https://www.unext.co.jp/ja/press-room/kagaminokojo-announce-2023-04-06
ツイート
https://twitter.com/masahirokitamra/status/1643788292239024129
(23. 4. 7追記)
600ページを超える大作小説を約2時間の映画にまとめるのですから、原作の要素をかなり圧縮しないといけないのは当然ですが、うまく2時間の映画にまとめてあるという印象でした。
例えば、スバルの家庭の事情は、映画ではほとんど描かれておらず、原作小説でスバルの台詞にあったスバルの兄の存在などは、映画には一切出てきませんでしたが、このスバルの兄をめぐる原作での描写は、4月24日の記事
http://masahirokitamura.dreamlog.jp/archives/52488812.html
に書いた通り、そもそも必ずしも成功しているとは言えないような部分だと思うので、こういうところの削除は、むしろ、鑑賞しやすさにつながっているように思いました。
城のビジュアルが登場したとき、最初に気になったのは、大時計への階段がないことでした。
この階段は、もともと雑誌「asta*」連載版にはなく、改作された17年単行本で始めて登場したものであるということは、来月刊行予定の『「かがみの孤城」奇跡のラストの誕生』(北村正裕著、彩流社、23年1月刊行予定)の第一章に書いてある通り(すでに校正も終了しています)ですが、その階段が、映画の城にはないので、クライマックスでこころが大時計を目指すシーンをどう描くのだろうと思ってみていたのですが、そこのところは、今回のアニメ映画では、ひとつの見せ場になっていたように思います。また、×マークの原作にはなかった役割にも注目です。
そのほか、今回、城に、「トロイメライ」(シューマン作曲)が流れる大きなオルゴールがありますが、ラスト近くで、幼少のリオンがミオのドールハウスの中に小さなオルゴールをいれるシーンがあり、それが城にあるオルゴールの元になっていることが示唆されると同時に、リオンが城の正体に気づく要因のひとつになっていたことも示されていて、ここのところは、映画独自の要素になっていました(幼いリオンの声は矢島晶子さん)。
一方、原作にあったミオとアキの特別な関係が映画には出てこないのが少し残念にも思いましたが、やはり、2時間の映画にまとめるとなると何かは削除せざるをえませんね。
原作小説(17年単行本)では、ラストの前にリオンの転校シーンがありますが、今回の映画では、17年版原作小説のラストとリオンの転校シーンの順番が逆になっていて、17年版小説の「奇跡のラスト」がラストではなく、ひとつ前に繰り上がっていますが、これは、音楽の使い方や、エンドロールとのつながりなどと関係があるかもしれません。「奇跡のラスト」に値するのは、17年版小説のラストであって、リオンの転校は、それだけでは「奇跡」の名には値しないでしょうが、エンドロールとのつながりを考えると、今回のような順番が選択された理由もわからないわけではありません。映画では、ラストのひとつ前になってしまいましたが、「心の教室」のシーンこそが「奇跡のラスト」だと思います。
声優陣では、テレビアニメ「忍たま乱太郎」、「名探偵コナン」で主役を務める高山みなみさん演じるマサムネは、期待通り、落ち着いたマサムネでした。そして、期待以上だったのが、主役、安西こころ役の當真あみさん。大きな声や派手な抑揚などが使えない難しい役だと思いますが、しっかりと主役の存在感を出せていたように感じました。
原作小説のファンにとっては是非見たい映画でしたが、原作未読の方にとっても魅力的な映画になっている思います。
原作小説について論じる作品論『「かがみの孤城」奇跡のラストの誕生』(北村正裕著、彩流社、23年1月刊行予定)は、映画鑑賞後かまたは原作小説読了後にお読みください。
〔北村正裕HP内の「かがみの孤城」関連リンクページ〕
http://masahirokitamura.my.coocan.jp/kagaminokojo-l.htm
〔彩流社の『「かがみの孤城」奇跡のラストの誕生』情報ページ〕
https://www.sairyusha.co.jp/book/b10025211.html
〔『「かがみの孤城」奇跡のラストの誕生』出版情報ブログ記事〕
http://masahirokitamura.dreamlog.jp/archives/52493986.html
〔北村正裕ツイッター〕
https://twitter.com/masahirokitamra

【追記】入場者プレゼントとして配布されている封筒にはいっているのは、登場人物たちの「その後」などを描くイラストが描かれた2枚のポストカードのセット。
封筒には「必ず〈鑑賞後〉に開封すること」と「中身をSNSに投稿しないこと」という2つの「お願い」が書かれていますが、映画の公式ツイッターの情報
https://twitter.com/kagami_eiga/status/1605503343211814912
によるとこの特典のカードのセットは3種類あるようです(カードは合計6種類)。
観劇回数を制限しなけい場合の3種類が揃うまでの観劇回数の平均値(期待値)を計算してみたら5.5回。そして、5回の観劇で3種類が揃う確率は50/81(61.7%)。計算、合ってるかな?


〔映画特典情報ツイート〕
https://twitter.com/masahirokitamra/status/1606292233291849730
【23. 2. 1追記】
映画入場特典イラストカード、1月20日に配布された第2弾と1月27日に配布された第3弾のカードに記された「孤城」の文字を鏡に写すと、第2弾カードでは「友達」、第3弾では「宝物」という文字に!
https://twitter.com/masahirokitamra/status/1620769149965443073

1月20日から、第1弾カードの画像が「スペシャル映像」として、本編後に上映されていて、そのカードのうちの1枚、アキとミオの特別な関係を示す絵も上映されています。BGMは、シューマン作曲「トロイメライ」。
(23. 2. 1追記)
【23. 2.17追記】
本日、映画興行収入10億円突破の発表がありました。
https://twitter.com/kagami_eiga/status/1626451374119522305
23日からの入場者プレゼント(入場特典)第4弾配布が、すでに13日に発表されています。
https://movies.shochiku.co.jp/kagaminokojo/news/230213special/
(23. 2.17追記)
【23. 2.23追記】
2月23日より公開3カ月目に突入、入場特典プレゼント第4弾のイラストカード配布開始。両面イラストのうち片面のQRコードを読み取ると第1弾カード〈その後の風景〉の画像が保存できる仕組みに!
情報ツイート
https://twitter.com/masahirokitamra/status/1628654213076242432
(23. 2.23追記)
【23. 3.25追記】
3月30日に丸の内ピカデリーでフィナーレイベント(閉城記念舞台挨拶)開催との発表。チケット発売中。
https://movies.shochiku.co.jp/kagaminokojo/news/230330event/
(23. 3.25追記)
【23. 4. 2追記】
3月30日、丸の内ピカデリーで閉城の日フィナーレイベントが行われ、主役声優の當真あみさんと原恵一監督の舞台挨拶がありました。
関連ツイート
https://twitter.com/masahirokitamra/status/1641429285994102784

一部の映画館では、まだ、上映続いていますが、フィナーレイベントの日で上映終了となった映画館が多いようです。
(23. 4. 2追記)
【23. 4. 7追記】
昨日(4月6日)、映画のブルーレイディスクとDVDが6月28日に発売されることが発表されました。また、4月28日からU-NEXTで先行配信されることも発表されました。
BD、DVD発売情報
https://movies.shochiku.co.jp/kagaminokojo/bd-dvd/
U-NEXT先行配信情報
https://www.unext.co.jp/ja/press-room/kagaminokojo-announce-2023-04-06
ツイート
https://twitter.com/masahirokitamra/status/1643788292239024129
(23. 4. 7追記)